【住之江ボート(ナイター)SGグランプリ】峰竜太、定松勇樹の師弟コンビが猛反撃へ気合
<19日・住之江ボート・3日目> 【ボート王国 九州・山口!】 トライアル11Rは、4コースの菊地孝平がいきなりFに散る事故レース。何とも嫌なムードが漂う幕開けとなった。 【ボートレース】2025年度のグレードレース日程を発表/福岡周年は4月に開催 その11Rに6号艇で出場した定松勇樹は、周りの早いS合戦とは対照的にコンマ30と痛恨のS遅れ。「緊張はしていなかったけど…」と唇をかんだ。ただ、プレッシャーに押しつぶされたわけではない。むしろ逆で、大勝負に出たからこその結果だった。「直前にやったペラ調整が大正解で、伸びが抜群に良くなっていました。2nd組の中でも強めなぐらい。6枠でも展示タイムが出ていたのがその証拠です。一発決めてやろうとSをためこんだら、あんなSになってしまった」
それでも結果は大敗を免れて4着。不利枠としては許せるだけの結果で、次につながった意味は計り知れない。しかも、最後まで諦めなかった走りに、勝利の女神から大きなプレゼント。枠番抽選の封筒から出た枠番は「白」。2nd2戦目の1号艇が巡ってきたのだ。 「めちゃくちゃうれしい。これはデカい。今度はしっかりSを決めます。あんなことをしていたら勝てるものも勝てない。頑張ります」。封筒の中身を掲げた際には「よっしゃー」と雄たけび。グランプリ初出場初Vの快挙を現実のものにするためにも、この絶好枠は何としても白星に結びつけるつもりだ。
定松の師匠・峰竜太の初陣は12Rの3号艇で、結果はまな弟子と同じ4着発進。だが内容は対照的で、道中の競りに敗れての4着とあって悔しさをあらわにした。枠番抽選も同様で手にした枠番は不利枠の6号艇。「あぁ…」と大声を上げてガックリ肩を落とした。 ただ、自らの枠番抽選を終えてからは、まな弟子・定松が1号艇を引いたことを知ると、表情は一気に明るくなり自分のことのように喜んだ。「良かった。本当に良かった。自分がエース機を引くより何倍もうれしい」。これこそが峰の人柄の良さであり、多くの後輩たちから慕われるゆえん。当然ながら、勝利の女神は峰も見捨てはしないはずだ。「エンジンは全く問題はない。ピット離れが良かったし、出足、伸びも文句なかった。6号艇からコース取りは動けるのなら動きたい」。まな弟子とファイナルで戦うという夢の一つをかなえるためにも、絶対に不利枠を克服してみせる。 グランプリシリーズ組は、1stから回った瓜生正義が得点率トップ、西山貴浩が3位、宮地元輝が5位と上位に位置している。 上位を独占する1st組に食らいついているのが前田将太。シリーズからのスタート組としては最上位で、何としても食らいついていく気でいる。 「やっぱり若松のクラシックに出たい。地区選はF休みだし、ここがラストチャンスなんで何とかものにしたい」 11月に尼崎で開催されたGⅠダイヤモンドカップの準優でFを切ってしまい、F休み明け後からGⅠは6カ月間の出場停止。来年のグランプリを狙うには、SGに出続けるしかない。来年の自らの立ち位置を確保するためにも、何としても1st組の厚い牙城を崩してみせる。