カルティエの名作「トーチュ」が復活! 絶妙なアップデイトで艶足し
2024年は「艶クラシコ」、つまり艶っぽさとクラシカルさを兼ね備えた腕時計の当たり年。「カルティエ プリヴェ」コレクションに復活した「トーチュ」は、繊細なモダナイズにセンスが宿っています。 いまモテる時計は艶クラシコ
2024は艶クラシコな快作の当たり年です
ワインの当たり年をヴィンテージイヤーと言いますが、2024年の時計界はさまざまなアプローチにてブランドの名作アーカイブに時代感ある艶をプラスした快作が目立ちました。つまりは艶クラシコ時計のヴィンテージイヤーだったのです。
◆ カルティエ/フォルムにこだわるアレンジで艶足し
ベージュシャツにブラウンのレザーブルゾンを肩掛けしてバーカウンターで一杯。腕元のイエローゴールドと装いの色合いがリンクして、色気が漂います。こういうシーンでは、独特なトノーケースもグッと官能的に見えますね。 時計488万4000円、リング16万600円/ともにカルティエ、ブルゾン21万3400円/タリアトーレ、シャツ3万7400円/エリコ フォルミコラ
復刻時計に関して、オリジルに忠実であればあるほどうれしいこともありますが、時計に詳しくない女性にはあまり響いていなかったりするものです。やはりそこには現代にふさわしいアレンジがなされていないと。 その点、再び復活したカルティエ プリヴェ「トーチュ」は、そのサジ加減が絶妙なのです。着用写真をご覧ください。小振りサイズのケースや、なまめかしい輝きのイエローゴールドがクラシック感を強めており、まるで誕生初期のモデルを付けているかのよう。ルイ・カルティエが亀の甲羅をモチーフにデザインした優雅なフォルムも、そのままのように思えます。 ですがその実、ラグを若干伸ばし、シルエットは微妙にスリムに仕立てるなど、デザインを繊細にアップデイトしているのです。クラシックに永遠性を与えるひとつの回答がココにありそうですね。
微妙にスリムに仕立て、いまどきの洗練を獲得
“フォルムのウォッチメーカー”を標榜するカルティエが、1912年に生んだ名作時計。それが特別コレクション「カルティエ プリヴェ」にて復活。初期モデルをオマージュしながら、シルエットをわずかにスリムに仕上げ、洗練されたシルエットとなっています。 2025年1月号より ※価格はすべて税込み価格です 写真/人物・谷田政史(CaNN) スタイリング/人物・四方章敬、静物・河又雅俊 ヘアメイク/吉田葉づき 文/吉田 巌 編集/鈴木賢二、津坂泰輔(ともにLEON)