鹿児島市長選挙が告示、元市議と現職が舌戦…サッカー場を想定したスタジアム構想などを争点に
鹿児島市長選は17日、告示され、共産党の推薦を受ける元市議の桂田美智子氏(71)と、再選を目指す現職の下鶴隆央氏(44)がいずれも無所属で立候補した。現市政の継続か、それとも刷新か。約59万人が暮らす県都の未来を決める選挙戦がスタートした。 【写真】鹿児島市役所
選挙戦では、市が進めるサッカー場を想定したスタジアム構想や子育て支援策、災害に強いまちづくりなどを巡って舌戦が繰り広げられる。
投票は24日午前7時~午後8時(一部は午後7時まで)、市内155か所で行われる。午後9時半から市鴨池公園多目的屋内運動場で開票される。
16日現在の選挙人名簿登録者数は49万2598人。
桂田候補は鹿児島市紫原の平和公園で第一声を上げた。出発式には応援を受ける共産党の国会議員や、市議らが集まった。選挙戦では諸派・新社会党の推薦も受ける。
4度目の挑戦となる今回は、少子化対策や街の活性化を課題に挙げる。「若者が家族を持って安心して暮らすためには子育て支援が重要だ。子どもたちがいきいきと育つ社会にしたい」と強調した。
また、市内には交通不便地が増えているとして、「買い物や病院に行きたいという思いをかなえられない行政はどうなのか」と現市政を批判。市が進めるサッカースタジアム構想にも触れ、民間企業主導で行い、市は支援にとどめるべきとの考えを主張した。
ジェンダー平等社会の実現も訴え、「女性の市長を誕生させることが大きな力になる」と力説した。
その後、選挙カーに乗り込み、市内各地で支持を訴えた。
下鶴候補は鹿児島市易居町の市みなと大通り公園で出陣式。県選出の国会議員や県議らが応援に駆けつけ、「全ての世代から選ばれる街をつくっていきたい」と声を張り上げた。
新型コロナウイルス対策や懸案だった待機児童ゼロを達成するなどの1期4年の実績を強調。「市民や職員とともに成し遂げてきた成果が一つ一つ形になってきている」と力を込めた。