「レガシィ」消滅で改めて問う SUVは日本の交通事情に合っているのか? 日の丸SWは“オワコン”か
ステーションワゴンこそ日本の道にピッタリでしょ
現在、国内ではステーションワゴンは人気薄で、現在、日本メーカーでラインナップしているのは、来春販売終了する「レガシィアウトバック」を除くと、スバル「レヴォーグ」とトヨタ「カローラツーリング/カローラフィルダー」のみとなってしまいました。 しかし、ステーションワゴンはセダンに近い運転感覚と操縦性、運動性の高さ、セダン並みの乗り心地、使い勝手の良い広いラゲッジルーム、立体駐車場への対応など、さまざまなメリットがあります。昨今、人気のSUVは高速走行時の安定性でどうしても難があり、設計上ロールやピッチングが大きくなる弱点を持っています。 また、日本の舗装率は82.5%(2020年現在)と諸外国と比べ高いため、SUVの走破性を活かす機会もほぼありません。 率直に言って、広いラゲッジルームが必要ならステーションワゴンで充分でしょう。 「レガシィアウトバック」はもうすぐ生産を終了しますが、新車ならスバルらしい個性にあふれた「レヴォーグ」がありますし、かつてのベストセラーということで中古車なら「レガシィツーリングワゴン」が豊富に流通しています。 今こそ、「レガシィ」に代表されるステーションワゴンを再評価する良いチャンスなのかもしれません。
山崎 龍(乗り物系ライター)