説明してもなぜ伝わらない?「話がわかりやすい人」の実践している2つのコツ
基本的には、一言一句まで原稿を作ることはほとんどありません。全てを書いてしまうと、その通りに進めようとする意識が強くなりすぎて、接続詞1つ飛んでしまっただけで次の言葉が出なくなったりするのです。 その代わりに、「全体像」と「現在地」のラベルになる小テーマは考えておき、全体の設計図の大枠が頭に入っているかの確認はします。 生放送では、途中で言いたいことが飛んでしまって何も喋れなくなることが一番の悲劇ですから、それを防ぐためにも大まかな設計図は最低限頭に入れて放送に臨みます。
説明は、建築物と同じです。全体の設計図が「ある」と「なし」では、完成物に大きな差が出るのです。 ■シンプルに、聞き手に確認すればいい 説明をするときに、聞き手が何を聞きたいと思っているのかを把握するたった1つの方法があります。 それは、聞き手に直接確認することです。当たり前だと思うかもしれませんが、聞き手が求めていることを確認している人はほとんどいません。それどころか、聞いてはいけないと思い込んでいる人もいます。
その結果、多くの人が説明をするときに、聞き手が求めていることを「きっとこうだろう」と、勝手な想像で決めつけて話してしまっているのです。 自分が説明したいことと聞き手が聞きたいと思っていることが一致していなければ、説明に要した時間は無駄になってしまいます。では、どのように聞き手に確認すればいいのか。 営業を例に考えてみましょう。 「山田さんは、弊社がおすすめする新しい会計システムの詳細についてのご説明を聞いた上で、導入の可否をご検討したいということでよろしいでしょうか?」
このように単刀直入に聞いてしまって問題ありません。このように質問をして、認識が間違っていない場合、「はい、大丈夫です」と同意の返事がくるでしょう。 ただ、実際には、自分と聞き手のゴールが完全に一致しないケースもよくあります。 その場合は、こちらの言いたいことと、聞き手の求めていることをそれぞれ踏まえながら、合意できる着地点を探っていきます。 ■聞き手が重視しているポイントの探り方 ゴールを共有できたら、聞き手が重視しているポイントも引き出せると、効果的な説明ができるようになります。