世界GP王者・原田哲也のバイクトーク Vol.128「暑すぎた鈴鹿8耐、SSTはしばらくBMW・M1000RRの天下になりそう」
耐久レース対応のYZF-R1が欲しい!
こうなると国産4メーカーに「耐久レース対応のスーパースポーツモデルを!」と期待したくなりますが、ユーロ5+だ、ユーロ6だと言われているこのご時勢、このカテゴリーにさらに投資することは、メーカーにとっても相当厳しいでしょう。 YZF-R1に関して言えば、ユーロ5+が適用されるヨーロッパでは今後公道用としては継続販売せず、レースベース車両としてのみ販売されるとか。レースベース車両はレースに出て勝ちを狙う人たちが買う特化型モデルです。多少値段が上がっても、耐久レースに対応してくれないものでしょうか……。 そういえば全日本ロードJSB1000クラスでは水野涼くんがドゥカティ・パニガーレV4Rで優勝しましたよね。SBKファクトリーマシンとは言え、チームカガヤマはプライベーター体制。それでヤマハ・ファクトリーチームに勝ったのですから、本当に素晴らしい偉業だと思います。 加賀山就臣監督は「これで国内の各メーカーが全日本ロードレースに力を入れてくれれば」と言っていました。いちレースファンとしては「そうなるといいなぁ」と思うのですが、さっきの8耐SSTクラスの話と同様、メーカーはシビアな経営判断をせざるを得ないでしょう。ホント、難しい時代になったものです……。 ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
Text: Go TAKAHASHI Photo: Toshihiro SATO, Daisuke HAKOZAKI