「誰が悪かったかをハッキリさせねばならない」なぜ森保ジャパンは枠内シュート「0」の豪州にホームで勝てなかったのか?
「とらえ方によってはオウンゴールが事故に映るけど、あの形を作られていた時間帯そのものが問題だし、誰が悪かったのかを含めて、いい意味ではっきりさせないといけない。もちろん(谷口)彰悟さんの部分だけではなく、セカンドボールを前向きに拾われたところからクロスをあげられている。攻撃でバランスが取れていないと、ボールを失った後にバランスが悪いなかでの守備を強いられる。相手がオーストラリアだったから1失点で済んだけど、より強い相手だったらもっと失点していてもおかしくなかった。攻守一体が求められるなかで、僕は攻撃時の選手配置をもっと見返す必要があったと反省している。その意味で、試合全体を通して思っていたようなサッカーができなかった」 まるで敗者の弁に聞こえる守田のコメントだが、試合そのものは1-1で引き分けた。途中出場した中村が後半31分に、縦への仕掛けからさらに中央へえぐって、目が合っていたという上田へ低く速いクロスを供給。これが上田の前方で慌てて足を出した相手ディフェンダーに当たってオウンゴールとなった。 中国との開幕戦から続いていた最終予選の連勝が「3」で途切れただけでなく、3月の北朝鮮との2次予選から続いていた公式戦の連続無失点も「6」で途切れた。不完全燃焼の思いを募らせながらも、最低限ともいえる勝ち点1を手にした。 田中がチーム全員の思いを代弁する。 「4連勝したかったけど、特にこの10月シリーズは難しいと思われていたなかで、1勝1分けという結果をポジティブにとらえるしかないかな、と」 遠藤を欠いた陣容での戦い方。さらに相手に守りを固められた状況で「攻撃的な3バック」をいかにして機能させるのか。課題を突きつけられたなかでも、4試合を終えたグループCは勝ち点を10に伸ばした無敗の日本が、豪州、サウジアラビア、バーレーンの2位グループに5ポイント差をつけて首位を独走する状況が続いている。 (文責・藤江直人/スポーツライター)