市立中学校の男性教諭、16年間無免許で車通勤 重傷事故起こし発覚「日々の多忙で時期逃した。誰にも言い出せなかった」 兵庫
兵庫県豊岡市教育委員会は18日、同市立中学校に勤務する男性教諭(41)が無免許運転で事故を起こしたと発表した。教諭は2009年から16年間、通勤時に無免許で車を運転していたと話しているという。 【写真】「首都高はサーキット」160キロ暴走男 オービス38回光らせ累積76点 「もう暴走はしません」 市教委によると、教諭は車で出勤中だった24年12月10日午前6時40分ごろ、豊岡市内の県道交差点を右折する際、対向車線を走る乗用車と衝突。相手の20代男性は左胸の骨を折るけがを負い、教諭も病院に救急搬送された。 教諭は13日に退院し、県警豊岡署で事情聴取を受けた後、勤務先の校長に事故状況と無免許運転だったことを電話で報告。校長による本人への聞き取りによると、教諭は大学在学中に免許を取得したが失効した。05年に県内で教諭として採用され、09年から豊岡市内の中学校に転任して以降、16年間通勤に車を使っていた。 教諭は無免許運転を自覚しており、「日々の多忙で(免許取得の)時機を逃していた。16年間誰にも言い出せなかった」などと話しているという。教諭は自宅療養中で、今後、県教委が処分を検討する。 市教委では年1回、通勤状況の報告を求め、書面で運転免許証の番号や有効期限を申告させるが、教諭は家族の番号を書いて提出していたという。同日、市役所で会見した嶋公治教育長は「子どもたちにルールを守らせる立場の者が、無免許運転をしたことを重く受け止めている。処分が決まる前に、子どもたちの前には立たせられないと考えている」と説明。年内にも他の全教職員に校長らが免許証を照合して確認を徹底するほか、法令順守研修を実施するとした。(阿部江利)