雪舟描いた建物の跡発見か 京都、国宝「天橋立図」
室町時代に活動した水墨画家の雪舟が国宝「天橋立図」に描いたとみられる建物の遺構が、京都府宮津市で5日までに見つかった。僧侶が生活した「僧坊」の可能性が高く、発掘調査した府教育委員会は「雪舟が風景に忠実に天橋立図を描いたことが裏付けられた意義は大きい」とする。 天橋立図は砂浜に続く松並木や雄大な山並み、宮津湾を鳥瞰的な構図で組み立てた雪舟の代表作。16世紀初期に描いたとみられる。1952年、国宝に指定された。 これまで天橋立図に描かれた国分寺の金堂後ろの建物が何かは分かっていなかった。今回、金堂跡すぐ近くで礎石や土器が見つかったことで、建物が僧坊だった可能性が高まったという。