『光る君へ』倫子「どうか…殿の魂をつなぎとめておくれ」かつてこれほど格の高い<負けヒロイン>が存在したのか?視聴者「度量と愛が巨大」「敗北を認める聡明さ」「気高さにただ感嘆」
◆最終回の『光る君へ』 吉高由里子さん主演・大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。最終回「物語の先に」が12月15日に放送され、話題になっています。 道長の<二人の妻>倫子と明子。倫子と露骨に差がつけられた明子だが、子孫には日本文化に多大な貢献をしたあの人物が…『光る君へ』ベストセレクション *以下、最終回「物語の先に」の放送内容と次週予告のネタバレを含みます。 ●「物語の先に」あらすじ まひろ(吉高由里子さん)は倫子(黒木華さん)から道長(柄本佑さん)との関係を問いただされ、2人のこれまでを打ち明ける。 全てを知った倫子は驚きと共に、ある願いをまひろに託す。その後、まひろは「源氏物語」に興味を持った見知らぬ娘と出会い、思わぬ意見を聞くことに。 やがて時が経ち、道長は共に国を支えた公卿や、愛する家族が亡くなる中、自らの死期を悟って最後の決断をする。まひろは道長が危篤の知らせを聞き……。
◆まひろ・道長の関係が倫子に知られることに ドラマ冒頭でまひろに対し、道長の様子を見て、二人の関係に気づいていたと語った正妻・倫子。 まひろが旅立ったあとに出家までしてしまった道長に、今一度活力を取り戻してもらうべく妾(しょう)になってもらえないかと持ち掛けます。 その後、二人の馴れ初めを問われると、まひろは9歳の頃の出会いから、道長の兄・道兼に母を殺されたこと、共通の友人・直秀の話などをとつとつと話します。 対して倫子は、その娘・彰子とまひろが親しくしていた事実に想いを馳せると「あの子の心に分け入り、私からあの子を奪っていったのね…。私達…あなたの手のひらで転がされていたのかしら」とつぶやきます。 さらに倫子から「もうこれ以上の隠し事はないか」と問われたまひろは「ない」と答え、賢子が道長の子であることは隠し通すのでした。
◆どうか…殿の魂をつなぎとめておくれ それからドラマ中盤。 嬉子と顕信、妍子を立て続けに失った道長は再び体調を崩し、法成寺に身を移します。その病状が重くなると、倫子はまひろのもとに従者・百舌彦を送り、まひろと再び対面することに。 「私が殿のために最後にできることは何か、と考えていたらあなたの顔が浮かんだのよ」と話した倫子。それから「殿に会っておくれ。たのみます。どうか…殿の魂をつなぎとめておくれ」と頼むと、まひろに頭を下げるのでした。 それから実際に道長の元へ行くことになったまひろは、二人のこれまでについてあらためて語りながら、道長との思い出をモチーフとした物語を毎日小出しに話し、生きながらえさせようと試みます。 そしてある早朝。 道長の看護に向かった倫子が道長の手をとると、その手はすでに冷たくなっていました。道長がこの世を去ったことを察した倫子は「殿…。」とだけつぶやき、道長に対して深々と頭をさげるのでした。
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