松坂大輔から引退時に「あとは頼む」→返した言葉は…「松坂世代」最後の現役選手・和田毅(43)が語る“同期への思い”「やっぱりすげぇ、と思っちゃいますね」
〈「あれから6年。ボロボロの状態で、もう『野球をやめなさい』と…」元ソフトバンク・和田毅(43)が引退を考えた“きっかけ”〈妻と娘、王貞治の反応は…〉〉 から続く 【貴重】“松坂世代”誕生の瞬間! 1998年夏の甲子園での和田毅&松坂大輔を見る プロ生活22年、日米通算165勝。元福岡ソフトバンクホークスの和田毅さん(43)が、今季をもって現役を引退した。1980年生まれの「松坂世代」最後の現役選手だった和田さんが、同期に抱いていた思いとは?(全3回の2回目/ はじめ から読む) ◆◆◆
「松坂世代」最後の現役選手
――和田さんは「松坂世代」の最後の砦。松坂大輔さんが2021年に引退するとき、「あとは頼む」とおっしゃったとか。 和田 僕も体がボロボロでしたけど、松坂世代の最後の現役選手として頑張れるだけ頑張ろうと。ただ、大輔には「やれるだけやるけど、松坂世代の先頭は大輔だからね。そこは俺、負えないから」と言ったんですよ。そして「野球は出来るだけ頑張るけど、大輔は引退しても世代のトップというのは頼んだよ」とも。 僕らの同期でプロ入りした選手は94人もいる。チームのエースや主軸として活躍した選手は多くいますけど、でもその中のトップはやはり大輔。僕はいつも「松坂は太陽だ」って表現しているんです。僕らは惑星のように大輔の周りを回っている。だから大輔がいなくなっちゃうと、僕らを照らしてくれなくなるので、それは困る。僕の中の松坂世代はそんなイメージですね。
甲子園で撮った、松坂大輔とのツーショット
――やはり松坂さんが1998年の夏の甲子園でPL学園相手に延長17回を投げ切った姿はそれだけ強烈だったんでしょうか? 和田 いや、その前からです。だって、その前の年の甲子園で投手の最速記録は確か143km。それがいきなり大会前に大輔が150kmオーバーを記録していたし、(新垣)渚も150kmを出していた。僕らの世代、すげえ、って(笑)。だから開会式の前に、大輔や渚に一緒に写真を撮ってもらいましたよ。将来、子どもが生まれたときに「パパはこんな凄い人たちと投げ合ったんだよ」と自慢できると思って(笑)。 でも、大輔や渚と写真を撮りたい人がいっぱいいて、大輔はその列をヒョイヒョイ交わしていたんですけど、僕はグイっと引き止めて「写真お願いします」って。もう無理やりです。後に、大輔にツーショットの写真を見せたら「覚えていない(笑)」と言われましたけど。 甲子園で僕らの準々決勝は、横浜高校対PL学園の次の試合だったんです。なかなか試合が終わらず、みんな戸惑っていましたけど、僕は観客席の壁の隙間から試合をのぞき見していました。「おお、すげえ」って。次の登板で調整しなきゃならないのに(笑)。