自転車に乗ることさえも不可能に!? 「骨盤底筋」が硬くなると起きることや効果的なストレッチを米専門家が解説
骨盤底筋の硬化はかなり複雑な問題で、ケガ(尾骨から落ちた場合など)に起因することが多いけれど、難産や性的虐待のトラウマに起因することもある。 【動画】自宅で簡単!骨盤のゆがみをチェックする方法 でも、骨盤底筋を緩めるって具体的にどういうこと? そもそも、それはあなたの健康管理に必要なこと? その答えを探るべく、米専門家に話を聞いた。 ※本記事は、アメリカ版『Runners World』からの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。
骨盤底筋が硬くなっているサイン
ガージェス氏によると、骨盤底筋が硬い人はランニング中や座っているときの痛み、性交中の痛み、尿失禁、腰痛、股関節の痛み、勃起障害などに悩まされることがあり、場合によっては自転車に乗るのさえ困難になる。 「走ると一瞬ラクになることもあるのですが、骨盤底筋の硬化に対処しないと長期的な解決にはなりません」とガージェス氏。 骨盤底筋が硬いかどうかは、次の方法で簡単に確かめられる。 ▼大きなバランスボールか丸めたハンドタオルの上に座り、会陰(性器と肛門の間)に圧力がかかるようにする。 ▼想像上のビー玉を吸い取るイメージで、尿の流れやおならを止めるために使う筋肉を動かしてみる。次に、その筋肉を意識的に緩めて、その筋肉がエレベーターのように下りていくかどうかをチェックする。 「骨盤底筋が最大限まで硬くなっている場合には、何も起こらないかもしれません」とガージェス氏。「絞めて上げることはできても、緩めたときに下りてくる(リリースされる)感覚はないというケースもあります。これは骨盤底が緊張しているサインです」 ガージェス氏によると、逆に骨盤底筋を収縮させられないのは、この筋肉が弱くなっているサイン。その場合は骨盤底筋の弛緩ではなく強化が必要。
骨盤底筋の硬化に伴うリスク
なかなか治らないケガと同様、骨盤底筋の硬化を放っておくと体中に問題が出て、治療が非常に困難になる。 「骨盤底筋硬化の影響は雪だるま式に大きくなって、さらなる問題を引き起こす可能性が高いです」とガージェス氏。骨盤底筋の硬化が股関節や腰の問題と誤診される可能性も否めない。 「区別するのは困難です」とガージェス氏は続ける。「もともとの原因は骨盤底筋の硬化でも、それが何年も続くと慢性の腰痛と診断されます」 骨盤底筋が硬すぎる人は、性交や婦人科検診、タンポンに耐えられなくなったり、便秘や尿失禁、頻尿に悩まされたりすることも。 「治療せずに放置すると、骨盤底筋が疲弊して正常に機能しなくなります」とガージェス氏は警告する。 ここからは骨盤底筋を緩めるのに効果的なストレッチをご紹介します。