ECB、1カ月前に想定していなかった利下げか-中国GDPにも注目
米国とカナダ
米国が発表する統計は、今年の最終四半期に向かっていた中で消費者や製造業、住宅建設業がどれほどの勢いを持っていたかを示すことになる。
17日発表のデータでは、堅調な小売売上高の伸びが示され、消費支出の強靱(きょうじん)さが裏付けられると想定されている。
アトランタ連銀は7-9月(第3四半期)の国内総生産(GDP)について、個人消費支出のペースが加速し、より力強いものになるとGDPナウで予測。
連邦準備制度理事会(FRB)が17日発表する9月の鉱工業生産では、製造業の低迷が示される見込み。18日に発表される9月の住宅着工は、住宅建設の鈍化を示す可能性が高い。
カナダ銀行は8月にようやくインフレ率が目標の2%に達したことを受け、9月のデータでコアインフレ率がさらに低下するかどうかを注視する。だが、小幅上昇のサプライズがあったとしても、緩和路線から逸脱することはないとみられる。
アジア
今週は中国が注目だ。18日に発表される7-9月GDPは引き続き前年同期比5%増に達しない見通し。中国政府は今年の成長率目標を5%前後としている。
中国は9月の工業生産や小売売上高など多くの月次データも発表する。不動産投資は、5月連続で2桁の減少となった可能性が高い。
シンガポール通貨庁(MAS)は14日に政策声明を発表し、東南アジアでは16日に中銀発表が相次ぐ。
英国
英国では今週、賃金やインフレ、小売売上高のデータが発表される。
イングランド銀行のベイリー総裁は、緩和策をより積極的に行う可能性を示唆。9月の英インフレ率が21年4月以来初めて中銀目標の2%を下回る水準に低下したとエコノミストらはみている。
原題:ECB Is Set for Rate Cut It Didn’t Expect to Deliver: Eco Week (抜粋)
--取材協力:Brian Fowler、Laura Dhillon Kane、Vince Golle、Piotr Skolimowski、Robert Jameson、Monique Vanek、Paul Wallace.
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Craig Stirling