【大分】勤務中の服装のルール緩和 背景に「働き方改革」
大分朝日放送
ここ数日、朝も寒くなり、街中ではジャケットにネクタイを締めたサラリーマンの姿が多くみられるようになりました。 一方、ビジネススタイルの基本とされているこの服装に今変化が見られています。 (下野アナ) 「大分県庁です。ここの課で働く人の多くはノーネクタイノージャケットで働いています」 大分県庁では、5月と10月の季節の変わり目はノーネクタイノージャケットでも良いとしていましたが、11月から通年で認めることにしました。 その背景には? (県人事課人事制度班 釘宮良典さん) 「少しでも働きやすい職場環境になればという思いと職務の効率の向上を図って県民サービスの向上につなげられたら」 11月にも暖かい日が多くなったことも理由の一つだそうです。 (県職員 30代) 「首元が締まってなくて非常に快適に仕事が出来ているかなと思います」 県民も服装への考え方が変わってきているようです。 (80代女性) 「今年の夏なんか暑かったから逆にネクタイしなくても良いんじゃないかと思ったくらい自由でいいと思うこういう時代だしね」 (30代男性) 「スーツ着ている方がしっかり見えるけど厳しくこうしなさいとかはなくてもいいのかなと思う」 行政・民間問わず進む「働き方改革」。 仕事中の「服装」に関するルールも様々な分野で変わりつつあるようです。 (下野アナ) ここからはフカボリです。 服装のルールは様々な業種で見直されてきています。 まずは行政です。 大分市は2024年1月から、そして先ほど紹介した県と杵築市は11月からノーネクタイ・ノージャケットでの勤務が通年で認められることになりました。 また、民間でも、大分県内の銀行3社は2023年女性行員の制服の着用を任意にしました。 こういった動きの背景には、気候の変動や多様性への配慮があります。 大分市は導入の理由を「省エネ対策として取り組んでいたクールビズ・ウォームビズを通年化し2050年カーボンニュートラル達成目指す」としています。 また豊和銀行は、「適正な室温で快適に過ごせる服装を各自で選択してもらうほかジェンダー平等や多様性の狙いもある」ということです。 これだけでなく仕事内容を考慮したルールの緩和もあります。 こちらの写真は県警が撮影したものです。 警察官が目元にサングラスをして首にはネッククーラーを引っかけています。 実は大分県警では2024年の7月から業務中にサングラスネッククーラーを使うことを認める通達を出しました。 理由は熱中症対策です。 ただ、サングラスはパトカー・白バイ乗車時、屋外活動中などにはかけていいのですが、住民と話をする時には外すようにとルールを設けています。 働き方改革支援などを行う社会保険労務士の篠原丈司さんは、「人手不足で業務効率アップや人材の定義が求められる中、服装のルール緩和が良い印象お与えると期待できる。ただ経営理念などに照らし合わせた一定のルールは必要」と話します。 大分県の担当者は11月に入ってから、8割くらいの男性職員がネクタイを着けずに勤務しているといい、潜在的にあったニーズを実感しているそうです。 ただ、やはりジャケット、ネクタイを着用しなければならない場面もありますし、どこまでなら良くてどこからダメなのかそれぞれの会社で考えていく必要があるのかもしれません。