<出番待つ>センバツ2024 京都外大西/京都国際 選手紹介/上 /京都
センバツに出場する京都外大西と京都国際。昨秋は出場機会に恵まれなかったものの、厳しい冬の練習で実力を蓄え、甲子園で飛躍しようと出番を待つ選手たちも数多くいる。ベンチからグラウンドへ、本領発揮を目指す選手たちを紹介する。【水谷怜央那、矢倉健次】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち ◆京都外大西 ◇体力自慢の努力家 野口絢太郎(けんたろう)選手(2年) 足腰の強さと体力が売りの努力家で、主に一塁や左翼を守る。 高校の授業で行われた20メートルシャトルランでは、野球部員でトップの155回を記録。野球部が練習する西山グラウンド(標高430メートル付近)まで約3キロの急勾配を登る伝統の「山ラン」では、いつも1、2位を争っている。 それでも「メンバーから外れる可能性はある。悔いのないように全力で練習します」と常に危機感を持っている。センバツに向けて、攻守に猛アピール中だ。 (1)大阪府高槻市立冠中(2)178センチ、74キロ、右投左打(3)西村瑠伊斗(ヤクルト)(4)ラーメン、肉 ◇悔しさバネに成長 鈴木雄仁選手(1年) 秋季近畿地区大会決勝の大阪桐蔭戦、1点を追う九回2死満塁の場面で、代打として打席に入った。 緊張の中、フルカウントまで粘った。だがファウルを打った時、相手投手が自身を見て笑ったように感じた。「無理やり笑い返したが、内心は焦っていた」。結果は三飛で、準優勝に終わった。 悔しさをバネに、冬場は打撃練習に取り組んだ。先輩に助言をもらい、飛ばす感覚をつかみ始めた。「大阪桐蔭にリベンジする」。センバツで念願を果たし、心から笑いたい。 (1)京都市立大原野中(2)174センチ、65キロ、左投左打(3)柳田悠岐(ソフトバンク)(4)カレー ◆京都国際 ◇多彩な変化球自信 長谷川颯(はやて)投手(1年) 昨秋最後の公式戦となった近畿地区大会準決勝に途中出場し、最後の打席で安打を放った。「いつでも試合に出られるよう準備していた成果」。選球眼が良く、直曲球に対応できる打撃に自信を深めた。 2番手投手の候補としてもしばしば名前があがる。左腕からの多彩な変化球を制球よく投げ分け「短いイニングなら」という思いも強い。投手としては直球の球速、打者としてはスイングスピードの向上を目標に冬の練習に取り組んできた。 (1)京都市立梅津中(2)171センチ、69キロ、左投左打(3)小笠原慎之介(中日)(4)焼き肉、チャーハン ◇認められる右腕に 長田塁投手(2年) 昨秋の府大会1回戦は4番を務めるなど、打撃のパワーはチーム屈指。一塁、外野も守れるが「自分は投手」の思いが強い。 本格派の右腕。エース中崎琉生(2年)をはじめ、左腕が多い投手陣の中で「右投手なら自分」と認められる存在になりたかったが、昨秋は公式戦登板の機会がなかった。 打撃も変化球への対応に苦しんで次第に出番が減り、近畿地区大会は準決勝の1打席のみで三振に終わった。投打ともに、どれだけレベルアップできたか、試される春だ。 (1)三重県伊賀市立崇広中(2)178センチ、80キロ、右投右打(3)大谷翔平(ドジャース)(4)フグ ……………………………………………………………………………………………………… (1)出身中学(2)身長、体重、投打の左右(3)好きな野球選手(4)好きな食べ物 〔京都版〕