JのCSが残した3つの課題 来季から開催方式変更へ
【2】告知及び露出期間の短さ トーナメントの最終決定が遅れたことは、チャンピオンシップ全体の運営にも大きな影を落とした。 最終的には広島(年間総合1位及びセカンドステージ覇者)、浦和(同2位及びファーストステージ覇者)、G大阪(同3位)が進出。浦和とG大阪による一発勝負の準決勝が11月28日に、勝ったG大阪と広島の決勝が12月2日と5日にホーム&アウェー方式でそれぞれ行われた。 Jリーグと当該クラブが話し合った結果、前売りチケット発売日は準決勝が11月26日、決勝が同29日に設定された。しかし、当日券を含めてわずか3日の販売期間では、いくらJリーグで群を抜く集客を誇る浦和でも埼玉スタジアムを満員にすることはできなかった。 G大阪との準決勝の観客数は4万696人。6日前に行われたヴィッセル神戸とのホーム最終戦の5万2133人だけでなく、5月に同じG大阪を迎えたときの5万3148人を大きく下回ってしまった。 【3】過密日程 決勝は万博競技場とエディオンスタジアム広島で行われ、ともに超満員のファンやサポーターで埋まるなど空前の盛り上がりを見せた。もっとも試合間隔が中2日という過密日程で行われたことで、特に疲労が蓄積した第2戦の終盤における「プレーの質」という面で課題を露呈した。 シーズンの頂点を決める戦いを、両チームともにベストのコンディションで戦わせられないものなのか。翌6日のJ1昇格プレーオフ決勝と入れ替えるだけで少しは過密日程も緩和されたはずだが、そこには地上波で生中継するテレビ局側の思惑も絡んでくる。 現在、Jリーグの試合を地上波で生中継しているのはTBSとNHK総合。第2戦は後者が担当したが、日曜日の夜にずらすと大河ドラマなどの人気番組とバッティングしてしまう。地上波で生中継されたメリットは確かに大きいものの、プレーの質を上げる意味でも、テレビ局側との話し合いは不可欠のはずだ。