JのCSが残した3つの課題 来季から開催方式変更へ
サンフレッチェ広島の優勝で幕を閉じたJ1のチャンピオンシップが、来シーズンから開催方式の一部を変更する方向で検討されていることが明らかになった。 現在はファースト、セカンドの両ステージ覇者と年間総合勝ち点の3位までの最大5チームが出場。年間1位が決勝へシードされ、ステージ優勝チームのうち年間勝ち点が上のチームが年間3位と、下のチームが同2位と一発勝負の1回戦を戦い、勝者が同じく一発勝負の準決勝を戦う形となっている。 当然ながら両ステージの優勝チームと、年間総合勝ち点の上位3チームのいずれかは重複する可能性が極めて高い。今年を見ればファースト優勝の浦和レッズは年間2位、セカンドの広島は同1位だった。 重複した結果としてチャンピオンシップ進出が4チームになった場合、3チームになった場合がそれぞれ定められているが、極めて煩雑でわかりにくかった感は否めない。 これを最大5チームが出場する前提は変えずに、そのうえでライト層のファンにもわかりやすいトーナメントが組めるように大会開催規定を改める。 年間1位をシードする形はそのままにして、たとえば1回戦をファースト覇者対セカンド覇者、年間2位対年間3位とすればかなり簡潔化されるのではないだろうか。 8日に都内で行われたJ1・J2・J3合同実行委員会後に記者会見したJリーグの村井満チェアマンは、11年ぶりに導入した2ステージ制と新設したチャンピオンシップをこう振り返った。 「課題感としてはやはりヤグラの組み方のパターンが多くて、いったいどのような組み合わせになるのか、クラブの運営担当も多少混乱することがありました。大会運営へ向けて準備するパターンを何通りもシミュレーションして、会場視察を重ねながら準備していくなど、運営側も非常に困難を伴いました」 特にチャンピオンシップに関しては、前出した組み合わせのわかりづらさをはじめとして、露呈した課題は3点に集約されていた。 【1】トーナメント全体のわかりづらさ 11月22日のセカンドステージ最終節を終えるまで、組み合わせはおろか最終的な進出チームが決まっていなかった。 年間総合勝ち点1位は広島と浦和レッズに、セカンドステージ優勝は広島と鹿島アントラーズに、年間総合勝ち点3位はガンバ大阪とFC東京にそれぞれ可能性が残されていた。年間総合勝ち点1位はシードされて決勝へ進むために、数通りのトーナメントのやぐらが立てられる状況が生まれていた。