【偏差値33からの逆転中学受験】自業自得ってこういうこと? 嘘とサボりが僕を追いつめた。「時間泥棒」だった自分にダメ出し
黒歴史の中の自分を見つめ直す
13歳の僕が、初めて明かす"黒歴史"の告白。中学受験時代の"嘘"と"サボり"が教えてくれた人生の大切な教訓とは―。等身大の中学生が綴る、笑いと反省の成長物語です。 【これまでの流れ】※前回の記事は関連リンクにあります ● 周りの友だちに誘われるように、なんとなく塾に通い始める。→しっかり考えたほうがいい。 ● 入塾テストがあるかどうかは、子どもの性格を見て、伝えてほしい。 ● 塾に入るなら、算数はがんばったほうがいい。 人生には、ターニングポイントというモノがあるらしい。僕は、まだわずか13年しか生きていないので、今のところ語れるほどのドラマはないように思う。 振り絞って考えてみても、中学受験のことぐらいしかない。 はっきりしていることは、もしも中学受験をしていなかったら、今の僕にはなれなかったということ。 中学受験をしなかったら間違いなく、僕の黒歴史は今も続いているだろう。 こうして考えると、中学受験が僕にとって人生のターニングポイントといえなくもない。 じゃあ、中学受験の過程において「何が僕を変えたのか?」「どうして僕は変われたのか?」という疑問に突き当たる。 そのこたえを見つけるには、思い出したくもない、黒歴史の中の自分を見つめ直すしか方法がない気がする。
小学生の嘘はすぐバレる…
今回は、僕がついた嘘と、塾で迷惑をかけたときの話をしようと思う。正直、もう二度と繰り返したくない失敗だけど、あえて振り返ってみる。 普段、僕は塾の授業をサボったり、仮病を使って休むことはほとんどなかった。見た目は真面目に通っていた。サボりたいと思うことはあったけど、友だちがたくさんいるから塾に行くこと自体は嫌ではなかったんだ。 母からよく「高い授業料払っているんだし、塾にはいつも先生がいるんだから、授業が始まる前も終わった後も、必ず自習室で勉強しなさい」と言われていたけど、自習についてはよくサボっていた。「自習室に行ってくる!」と母には言いながらも、結構、友達の家に遊びに行ってゲームをしたり、すぐには塾に行かず公園で遊んでから行っていた。 ある日のこと。いつものように母に嘘をついて、友だちの家で『マインクラフト』に熱中していた時のこと。ふと子ども携帯を覗くと、「お母さん(17件)」の文字が出ていた…。ヤバい、これはまずいとたらりと冷や汗が出た。 恐る恐る電話をかけると、母は開口一番こう言った。 「今、自習室にいるの?」 (え、なんでそんなこと聞くの?)と内心焦りながらも、「うん、そうだよ」と即答した。実は、塾のカードキーで入室状況が保護者に通知される仕組みがあったんだけど、ズル賢い僕はそのカードキーの存在を母に言っていなかった。だから、「バレるわけがない」と安心していたんだ。 しかし、母は一呼吸おいて、落ち着いた声で… 「塾にあなたが自習室にいるかどうかを確認したのよ」 まさに「天国から地獄」とはこのこと。内心(え、そんな手があったの!?)とパニックになったけど、バレてしまったからにはぐうの音も出ない。慌てて友だちの家を飛び出し、塾へ行くと、受付のところで塾の中でも一番怖い先生が鬼のような形相で待っていた。 「お前はお母さんをだましていたのか!」と、首根っこを掴まれ一喝された。思い切り説教された上に「そんなことやっているから、成績が上がらないんだよ。しばらくここで反省しろ!」と、自習室の隅っこに置き去りにされた。やっと解放されたのが夜の9時。 落ち込んだ気持ちで帰宅すると、母は僕を冷たい目でにらみつけ「嘘をついた罰です。反省文を書きなさい!」と原稿用紙を突き出した。仕方なく書き始めましたが、なんだか悲しくなって涙が出てきた。そんな僕をみた母は「何泣いてんのよ! 泣きたいのはママのほうよ」とさらに叱られたのだった…。 母がよく言っていた「子どもの嘘なんて、大人はすぐに見破る」。本当にその通りだ。中学生になった今、思い返してみると、本当にバカだなぁとつくづく思う。小学生のときなんて、きっと顔に全部出ていたんだろうなと、今では笑えてくる。 読者の方はこの事件で僕が懲りたかと思うかもしれないが、その後もたびたび、すぐにバレるしょうもない嘘をついていた。そんなことを繰り返すもんだから、その後、地獄のような日を迎えることに…。その話はまた別の機会ですることにします。