なぜ今年のF1日本GPは世界から注目された? 満開の桜が鈴鹿にもたらした効果に注目!
F1はヨーロッパからは遠いアジアンラウンドをまとめるため、これまで毎年秋に行われていた日本グランプリ(GP)を今年から春開催に変更。満開の桜が咲く鈴鹿で、3日間で22万9000人の観客を魅了した。 【写真】春の鈴鹿、超満員のグランドスタンドとレースの様子がこちら!(全32枚)
満開の桜が春開催のF1日本GPを盛り上げる!
例年秋に行われていたF1日本GPが今年から春開催に変更されたことで、そのたった1週間前に開催されたフォーミュラe「東京E-Prix」とあわせて、世界の目が日本の鈴鹿と東京に向けられることになった。 今年のF1日本GP(4月5日~7日)は、ヨーロッパから遠いアジアンラウンドをまとめるために季節が春に変更されたことで、例年とは異なった雰囲気のもとで行われた。その理由は、まずは満開となっていた桜のおかげ。サーキットに向かうアクセス道路は、詰めかける人とクルマの列で、いつになったら会場に到着できるのだろうかと毎年イライラさせられていたのだが、今年は美しい桜がその気分を少し和らげてくれていたのがとても良かった。 満開の桜は、もちろん選手やドライバーにも大好評。F1のセーフティドライバー歴24年というベルント・マイランダー氏は、昨年のF1で開催されたホットラップで筆者を乗せてサーキットを爆走してくれたのだが、今回お話を伺った際には「今年のスズカはフロントガラス越しにサクラが見えて、とてもファンタスティックなんだよ」と語ってくれた。 レース自体も、これまでの秋開催の日本GPではチャンピオン争いが佳境に入り、ちょっとギスギスした雰囲気になる(1990年代には、あのセナ・プロの確執が問題になっていた)ものだ。しかし、春開催となるとまだまだそんな雰囲気はなく、各チームと選手は純粋にレースに集中している様子が伝わってきて、見ている方も素直にレースを楽しむことができた。 また開会式には、三笠宮彬子女王殿下がご臨席されるとともに、室伏広治スポーツ庁長官らが顔を揃え、現在唯一の日本人F1ドライバーである角田裕穀選手を激励したり、詰めかけた観客ににこやかに手を振ったりと、大会をいっそう華やかなものにしてくれていた。