“高慣性モーメント全盛時代”でも右に行くアナタへ 右OB撲滅ヘッドを探せ
人気の高慣性モーメントをうたうドライバーを使っても、スライスが止まらない…というゴルファーは少なくない。今回は右サイドへのミスに頭を抱える人にオススメしたいクラブを中古で探してみた。 【画像】コーチのクリス・コモ(手前)とセッションを重ねるシャウフェレ
スライスしにくいドライバーの条件とは
そもそも、右サイドに曲がるミスの原因は千差万別。多くのアマチュアゴルファーはクラブの軌道に問題があると思っているが、物理的にはヘッドの軌道だけでなく、インパクト時にフェースが開くことが大きく影響している。軌道を直すことも重要だが、フェースが開きにくいドライバーを選ぶのが手っ取り早い。 ドライバーのシャフトを手のひらに乗せてバランスをとると、フェースがわずかに上を向く。「重心角」と呼ぶこの角度が大きければ大きいほど、フェースが上を向けば向くほど、スイング中にフェースが開きにくい。ただし、重心角を大きくすると重心距離が長くなりがちで、そうなると振り遅れてフェースが開きやすくなるのでその点は注意したい。振り遅れにくいドライバーを手にするのもひとつの手。またロフト角アップも、バックスピンが増えることでスピン軸が傾きにくくなる効果があり、スライス撲滅に有効だ。
高慣性モーメントのドライバーは、直進性が高く、脱スライスに効くことは間違いない。慣性モーメントが大きいと、重心角も大きくなりやすいのだ。ピン「G430 MAX 10K」もテーラーメイド「Qi10 MAX」も重心角は最大級で、30度を超えている。しかし前述したように高慣性モーメントクラブは重心距離も長い。フェースが開きやすく、インパクトまでにスクエアに戻しにくい。また、ヘッドが重い傾向があり振り遅れにも繋がるので、注意が必要だ。
流行りのミニドライバーは試す価値あり
最近はヘッド体積の小さいミニドライバーが復活している。海外ツアーの選手が好んで使うイメージがあり、ヘッドスピードが速く、技術のあるゴルファー向けと思いがちだが、スライス防止にはうってつけでもある。 まずクラブ長が44インチ以下と短いので振り遅れにくい。かつ通常のドライバーよりロフト角も大きい。ミニドライバーを積極的に展開してきたテーラーメイドの中では「バーナーミニ」(2023年)がイチオシ。43.75インチと短く、重心距離も短い。上級者モデルにしては重心角も大きめだ。ヘッドが重いのが唯一の難点だろうか。中古価格は5万円以上と高めだが効果があるはず。