６回、適時打を放つ佐藤輝（撮影・田中太一）

　「阪神９－６巨人」（３１日、甲子園球場） 　阪神は初回と六回にそれぞれ４点を奪うなど、打線が機能してカード勝ち越しを決める６連勝となった。前半戦の、打線がつながらずに苦しんだ時期がウソのような現状について、元阪神エースでデイリースポーツ評論家の井川慶氏は「各選手の状態が上がっているというのが前提ですが」と前置きした上で、こう分析した。 　「試合の中で、打てない選手がいたとしてもその後の選手が打ったりして、それぞれがカバーし合えているなと。その結果、打線がつながっているということではないでしょうか」 　この試合ではまず初回、１死二塁から森下がつないで一、三塁となったが続く佐藤輝は空振り三振。ただ、続く大山が四球を選んで満塁となると、野口が押し出し四球。さらに木浪も２点中前適時打で続いた。六回には無死一、二塁から近本が三振に倒れるも、続く中野が適時二塁打。なおも１死二、三塁の場面で森下は三振に終わったが、続く佐藤輝が２点適時打を放った。 　「初回であれば、佐藤輝選手が打てなかったところから、後ろの選手がカバーした。六回は近本選手の後の中野選手、森下選手の後の佐藤輝選手と、チャンスで得点できなかったという形で終わらなかったですよね。いつも全員が打てるわけではない中で、みんながカバーし合えているところが、今の強さだと思います」 　これで阪神は首位・巨人に１・５ゲーム差。８月１日の甲子園１００周年のメモリアルゲームでさらにゲーム差を縮められるかどうか。注目の一戦となる。