ドジャース・大谷翔平

【ロサンゼルス19日（日本時間20日）】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手（30）は20日（同21日午前9時8分開始）にドジャースタジアムで行われるメッツとのナ・リーグ優勝決定シリーズ（7回戦制）第6戦に臨む。この日は本拠地で軽めに調整。第2戦で2三振に封じられた変則左腕ショーン・マナイア（32）の攻略が鍵を握る。ド軍はここまで3勝2敗で、勝てばワールドシリーズ進出が決定。ア・リーグを勝ち上がったヤンキースとの〝東西名門対決〟が1981年以来、43年ぶりに実現する。 【写真】試合前セレモニーに登場したドジャース・大谷翔平、名前がコールされると球場全体から大ブーイングが起こった 魔球を打ち砕く。大谷は、第2戦で3打席無安打2三振と苦しめられたメッツの変則左腕マナイアと再戦。横に大きく曲がるスイーパーの攻略が鍵となりそうだ。 「（相手によって）アプローチは特に変えていない。基本的にはやりたいことは変えない」と語る大谷。築き上げた打撃スタイルに揺るぎない自信を持つ。この日はドジャースタジアムでの屋外練習に姿を見せず、室内で調整したもよう。今シリーズは打率・333、チームトップとなる2本塁打、5打点と好調だ。一方、マナイアに対してはタイミングが合わず、第2戦の第1打席は外角のスイーパーを見せ球に、シンカーで空振り三振。第2打席はシンカーばかり3球で空振り三振。第3打席は外角のスイーパーに泳がされ、一飛に倒れた。 マナイアは今季12勝6敗、防御率3・47と好成績だが、7月25日のブレーブス戦で相手左腕セールからヒントを得て、シーズン途中で新フォームに変更した。左肘を下げて横手投げにし、右足をインステップ（一塁寄り）に踏み出して角度をつけることで、スイーパーの曲がり幅が増加。8月以降、ポストシーズンを含め7勝2敗と成績を伸ばした。 球種はシンカーとスイーパーで投球の65％を占める。スイーパーは被打率・193、被本塁打4と決め球の一つ。この日、マナイアは「他の球を生かす上でも翔平にスイーパーを投げる必要がある」と宣戦布告した。一方で「左打者には打ちにくいかもしれないが、投げる方も制球が難しい。制球できるかどうかは試合に入ってからしか分からない」と、制球にやや難がある〝もろ刃の剣〟であると明かした。 狙って仕留めるか、荒れ球を見極めて他の球種に絞るか－。いずれにしろ大谷が攻略に成功すれば、野手では日本選手初となるリーグ優勝決定シリーズMVPも見えてくる。今シリーズでは第3戦に3ラン、第4戦で先頭打者本塁打を放つなどインパクトある2発をマーク。出塁率・538、長打率・667と足したOPSは1・205と申し分ない活躍だ。ベッツも2本塁打、マンシーもポストシーズン記録の12打席連続出塁と好成績を収めており、ワールドシリーズに導く一打を放った者に、担当記者ら9人が選ぶMVP票が集まるとみられる。