(いつかは期待に応えないと)茂木幹事長の語るリーダー像は?
茂木氏は、駅前など、決まったところで街頭演説を行うと、定点観測ができると説明します。 たとえば、小泉内閣での郵政選挙ではものすごい熱気だったが、民主党への政権交代選挙の時は、街頭演説を聴く人の人数が半分になり、「みんな通り過ぎちゃった」と語ります。 茂木氏「定点観測するとよくわかる。(政権交代選挙の時)ひとりずっと熱心に聞いてくれている方がいたんですよ。ありがたいなと思って。最後まで聞いてくれて、こういう人もいるんだと思ったら、演説が終わったら……バツとか出されて(苦笑)」
また、都知事選や、この春の衆院補選東京15区では、公職選挙法についての問題もあらわになりました。 演説の妨害やポスターの問題、政見放送の内容など、公職選挙法に一定の規律は必要ではないかという水内氏に対し、茂木氏は「公営掲示板や政見放送のあり方も含め、与党で議論している。秋の臨時国会でできれば改正する必要がある」とコメントしました。 また、YouTubeのいわゆる「切り抜き屋」と呼ばれる、特定の場面を切り抜いて自身のチャンネルでアップロードする人々について。 再生回数が多くなると収入が入ることから、ビジネス的に参入してきた人もいます。立憲民主党の議論で、収益性のあるYouTubeなどを規制する案もあるそうですが。 茂木氏は「選挙活動の自由は、ある程度確保するのが基本だと思う」と冷静にかまえつつ、最低限の規律は必要という考えを示します。 茂木氏「何が行きすぎている活動なのか。公営掲示板に貼る権利を売買するのはおかしい。最低限の規律はきちっと保っていかなければならない」
自民党総裁選、立候補の可能性は?岸田総理への評価は?
続いてのテーマは、自民党総裁選への立候補の可能性についてです。 最近、茂木氏が「最初に手を挙げることはない」とコメントしたと報道されていますが、立候補の可能性は……? 茂木氏「今はボールを引いて5番が出た時に『一番嫌なのを引いたなあ』と思いました(苦笑)」 茂木氏は、自身の立候補の可能性はさておき、総裁選をめぐる状況を解説します。 自民党の総裁選は、3年に1度行われます。茂木氏は、自民党に対しいろいろな批判がある一方で、物価高や少子化・人口減少の問題、日本を取り巻く安全保障環境といった問題を提示し、現状を「戦後もっとも複雑で厳しいものになっている」と定義します。 茂木氏は、多くの立候補者が政策論争を戦わせ、自民党の層の厚さを示すべきだという考えを示します。 水内氏「岸田総理は再選を目指しているように見えるが、党内に厳しい声もある。幹事長で支えてこられた立場、葛藤があると思うが?」 茂木氏は、岸田総理の3年間として以下を示し「岸田政権では、さまざまな政策を実現したのは間違いない」と説明。自身も、岸田総理、麻生太郎副総裁と相談しながら政権運営、党運営に当たって来たとコメントします。 ・防衛力の強化の決断 ・GXの進行 ・次元の異なる少子化対策(児童手当の所得制限を撤廃など) 茂木氏「一昨年の夏はちょうど参院選挙。改選で過半数を得る成果を上げたが、その後統一教会の問題があって大変な時期、今年は政治資金の問題。誰がやっても、厳しい政権運営になっていたのは間違いない」 水内氏は、岸田総理の実行力が行きすぎて「みんなで決めたことを飛び越えて決断することがある」と指摘します。 水内氏「茂木幹事長はピュア。この結論を出してと言われると、ちゃんと答えを出す方。それで出したのに、その上にどんと答えが来られるとこの野郎と思っちゃうところが……?」 茂木氏「別にこの野郎とは思ってないです(笑)政治家ですからそれぞれに個性が違う。岸田総理、麻生副総裁、私のあいだでもすべて意見が一致するわけではない。これからも政権運営をやっていこうという点では考えが一緒。よく相談しながらやっていきたい」