6月15日は《ショウガの日》 季節にピッタリ!旬の新ショウガを使った「自家製ガリ」のレシピを栄養士が紹介
(4)新しょうがを冷ましている間に「甘酢液」を作ります。鍋に酢・砂糖・塩を入れ、ひと煮立ちさせて酢のツンとした香りをとばし、火を止めて粗熱を取ります。なお、このレシピに限らず、酢を加熱する料理では、ホーロー・ステンレス・樹脂加工の鍋または土鍋がおすすめ。アルミや鉄、銅の鍋は酢の酸で傷む可能性があるため避けましょう。
(5)清潔な保存容器(密閉できるガラス瓶がおすすめ)に、冷めて水気が切れた新しょうがを入れ、甘酢液を瓶の口近くまで注ぎ入れたら仕込み完了です。半日後から食べられます!
なぜピンク色になるの?
収穫から日が経っていない新しょうがには天然色素のアントシアニンが含まれ、下ゆで後に甘酢液に漬けると酢によってpH(ペーハー)が低下して酸性となり、全体が淡いピンク色に変化します。これは新しょうがならではの化学反応で、黄金色の根しょうがを甘酢漬けしてもピンク色には染まりません。 また、酢の働きでpHが低下すると微生物の発育が抑制されて保存効果が高まるメリットも。冷蔵庫で保存し、取り出す際に清潔な取り箸を使うなど雑菌が入らないよう注意すれば、半年程度の保存が可能です(筆者の実感値)。
新しょうがの甘酢漬け活用方法
●そのまま箸休めに お寿司のガリとしてはもちろんのこと、カレーとの相性も抜群です。らっきょうや福神漬けの代わりに添えれば、さわやかな箸休めに。 なお、食べ進むうちに瓶に残ってしまう甘酢液は、酢のものやドレッシングなどに再利用すると新しょうがの香りがほんのり移り、やわらかな酸味に仕上がります。炭酸水やハチミツを加えて即席ジンジャードリンクとして楽しんでも◎。ムダなく使い切ってくださいね。 ●魚や肉とのペアリング 甘酢漬けのガリを豚肉の薄切り肉で巻いて炒めたり、ちくわやかまぼこで挟んで食べてみたり。それだけで一品や、お酒のおつまみになります。 ※参考文献:谷口亜樹子編著『食品加工学と実習・実験 第2版』光生館,2020、久保田紀久枝・森光康次郎編『食品学-食品成分と機能性-』東京化学同人,2017
野村ゆき