イチロー氏の“文語めいた”引退会見が流行語「特別賞」に
THE PAGE
2日に発表された2019年の「ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)では、今年のみの選考委員特別賞が設けられ、3月に現役引退したイチロー氏(46)が会見で語った「後悔などあろうはずがありません」が選ばれた。 【全編】イチロー選手が引退会見「後悔などあろうはずがない」(2019年3月21日)
この発言は、現在大リーグ・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が、3月21日深夜の引退会見で記者からの質問に答えたもの。 この日は東京ドームでマリナーズ対アスレチックス戦のナイター試合が行われた。試合は延長12回までもつれ込みマリナーズが勝利したが、時刻は深夜11時を回ろうとしていたにもかかわらず、ファンはそのまま球場に残り、「イチロー」コールでドームを包んだ。イチロー氏はグラウンドに戻り、声援に応えながら一周した。 日付も変わろうかという頃に始まった会見で、「後悔はないのか」と問われたイチロー氏は「今日のあの球場での出来事。あんなものを見せられたら、後悔などあろうはずがありません」と明言。1時間半弱に及んだ引退会見では、イチロー節が炸裂し、野球ファンや国民に強い印象を与えた。 特別賞に選出した選考委員の講評は「日本語として研ぎ澄まされた話の上手な人が、あえて文語めいた言葉で返したこの表現に対し、特別賞を授与することを決めた」としている。