日本ハム投打二刀流の矢沢 自身初の開幕スタメン獲りだ!まずは野手として「開幕センター」狙う
投打二刀流2年目を終えた日本ハムの矢沢宏太投手(24)が19日、千葉・鎌ケ谷で自主トレを行い、自身初の開幕スタメン獲りを誓った。22年ドラフト1位の二刀流として注目されたが、過去2年間は投打ともに目立った数字を残せなかった。それでも、全ては3年目の飛躍への“ステップ”であり、まずは野手として「開幕センター」をつかみにいく。 救援と野手の投打二刀流。極めて異例の挑戦を続けてきた矢沢が、真価を問われる3年目の来季へ「もちろん、そこ(開幕センター)を一番狙っていきたいなと思っています。レベルは高いが、そこになんとか割って入っていきたい」。松本剛、浅間、五十幡ら競争激しい中堅でのスタメン獲りを力強く宣言した。 22年ドラフト1位の二刀流として注目を浴びたが、ここまで苦しんだ。過去2年間の通算成績は投手として19試合で1勝2敗、3ホールド、防御率3・52。野手としては65試合で打率・167、1本塁打、4打点に終わった。前例のない挑戦に最適な練習法も分からず「1年目は先が真っ暗だった」と、諦めかけたこともあった。 だが、諦めなかった。1年目のオフに栗山CBOから「諦めるのは簡単。少しずつやれることをやろうと言われてうれしかった」。2年目の前半は投手、後半は野手として調整。とにかく目先の結果にとらわれず、練習による肉体の疲労度を知ることで「パフォーマンスと体重を下げない練習が感覚的に分かった」と手応えを口にした。 救援と野手の二刀流で成功した選手がチームにいないため、矢沢は「誰にも聞けないし、共有もできなかった」と振り返る。しかし、暗闇の中で模索し続け「ようやく光が見えてきた感じがある。自分が選んだ道を正解にしていく。こっちが良かったかな?と迷うのではなく、選んだことを正解にしようとすることが大事」。プロ3年目の来季、これまで培った経験の全てを発揮する。(清藤 駿太)