「痴漢は犯罪です」もう泣き寝入りしない、女子生徒の決意から生まれた缶バッジ 10年間配布してきた松永さんが話す「被害者でも加害者でもない、あなたにできること」
▽社会全体でできること 内閣府アンケートにはこのような被害者の切実な声が並ぶ。 「知らない異性が近くにいると吐き気を催し、心拍数の上昇やめまいなどが頻繁に起こる」 「加害者に『何年たっても、その瞬間の記憶は薄れない。トラウマになっている』と伝えたい」 「被害者の話を否定しないでほしい」 松永さんは「痴漢は、する側が100%悪いのであって、被害者は何も悪くない」と訴える。 最近では髪のにおいをかぐ、空席なのに隣に密着して座るなど一見判断し難いケースもある。そんな場合でも「3回続いたら偶然ではなく痴漢だ」と言い切る。 警察庁の統計によると、痴漢の発生場所は列車や鉄道施設内が約半数を占める。「駅構内だけではなく、電車の中にも『痴漢は犯罪です』といったポスターを貼ってほしい」と訴えている。 松永さんは「被害者でも加害者でもない私たちにできることがある」と言う。「目撃した第三者が被害者に『大丈夫ですか』と声をかけたり、加害者に注意したりするなど、一人一人が周囲に目を配ることで、痴漢をさせない環境を社会全体でつくっていくことが重要だ」。
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