意外と知らない「Google」「ヤフー」検索と「Bing」検索結果の違い
「Google」「Bing」は共に独自のWebクローラーを利用
なおGoogle(及びヤフー)とBingはどちらも、Webクローラーを使ってインターネット上のWebページを収集しているという特徴があります。 Webクローラーとは、インターネット上のWebサイトを自動的に巡回し、情報を収集するプログラムのこと。そうして保存されたページをアルゴリズムに基づいてランキング付けして提供するのが「検索エンジン」。つまりクローラーは、基盤技術として不可欠です。 インターネット上の情報量は膨大で、常に増加・更新されているため、すべてのデータを完全に網羅することは困難。一般的な企業レベルではWebクローラーを開発したとしても「特定のサービスの巡回」程度に使うのが主で、検索エンジンほど網羅的にクローラーを使うことはほぼありません。 そのためワールド・ワイド・ウェブを網羅するほど膨大な情報を取得している「Googlebot」や「Bingbot」などはそれ自体が非常に貴重な存在と言えるでしょう。
Bingの歴史と「Google」「ヤフー」との大きな違い
Yahoo! JAPANは1996年にリリースされ、Googleは国内でのサービスを2000年に開始。この両者に対して、Bingは2009年リリースの後発に当たります(※2009年以前は、MSNサーチなどの名称で知られていました) 検索アルゴリズムがGoogle、ヤフーと異なるのは前述の通り。それ以外の最大の違いは「生成AI活用」に対する積極性に現れています。 ■Bing Chat(※現:Copilot)の登場
2023年2月、Bingは検索機能に対話型AIを統合した「Bing Chat(現:Copilot)」の提供を開始しました。 同機能の最大の特徴は、たとえば「23区で完全禁煙かつノンアルコールメニューも提供しているおすすめ居酒屋を教えて」というような、ユーザーからの質問に対して、検索エンジンの情報をベースに自然言語で回答を生成する機能を備えていること。 検索エンジンの情報は日々刷新されるため、回答の最新性と精度が高く、なおかつ普通のキーワード検索では実現できない対話性の高い回答を提供可能。 もっとも ・回答に誤りが含まれているケースが非常に多い ・Webサイトの情報を、管理者に許可なく生成AIに学習させたうえで別サービスとしてその内容を提供するのはどうなのか といった点は激しい議論に発展しています。とはいえBing Chat(現:Copilot)が「新たな検索体験」を提供したことは事実で、注目されています。 ■Bingは検索結果のメインを「生成AIによる回答」に変更