土石流で28人犠牲の街に神輿復活 帰還住民は1割強 大半は戻らず「祭りの時だけでも来て」【静岡発】
被災者配慮で掛け声なしの神輿も
神輿は本殿の境内から約700段ある階段を下りていく。 ただ、被害の最も大きかった岸谷地区の神輿だけは被災者に配慮して、掛け声を出さず静かに運ばれていった。土石流による深い傷はまだは癒えていない。 しかし、この例大祭が地域の未来を築くことにつながると感じている。 子供に舞を指導する小澤昭治さん: 熱海を離れている人もいるが、例大祭をやることで、この時だけでも思い出に来てくれるんじゃないかな。家も全部変わっている人もいるので、このお祭りを懐かしく思ってくれれば。これ(例大祭)は絶えさせることはできないと思う 伊豆山神社の氏子献幣使・高橋幸雄さん: 月日が経つのは早いが、復旧・復興が進まないのが一番のネック。(例年祭りの)帰りは岸谷地区の被災した坂を登っていくが、それができないから半分の行事になる。だから毎年、復旧・復興するまで絶やさないように頑張るしかない。やれることだけやって、完全になるまではまだ時間かかると思う 土石流災害によって76世帯113人が伊豆山地区を離れて新たな生活を始め、他に35世帯69人が避難生活を続けている。 5年ぶりの本格的な例大祭の開催は、地域の絆を確認し復興・復旧への歩みを早めることにもつながっていきそうだ。 (テレビ静岡)
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