「103万円の壁」引き上げ明記へ、与党・国民が最終調整-経済対策
(ブルームバーグ): 自民、公明両党は20日、国民民主党と政策協議を行う。国民が要望している政府の総合経済対策に「103万円の壁」の引き上げを明記する方向で最終調整するとみられる。
国民の浜口誠政調会長は同日午前、与党が示した文書について党内から「おおむねご理解をいただいた」と記者団に語った。臨時に開いた執行役員会で今後の対応を浜口氏と古川元久税調会長に一任することを決めたという。その上で、同日の政策協議が「最終的なヤマ場」となるという姿勢で臨むとも語った。
自民、公明両党は22日の閣議決定を目指している経済対策で、国民と政策協議を進めている。同党は年収103万円を超えると所得税が発生する「103万円の壁」やガソリン減税を盛り込むよう要求していた。与党は衆院で過半数割れしており、経済対策のための補正予算案の成立には国民など一部野党の協力が不可欠となっており、国民の理解を得られれば一定のめどが立つことになる。
国民の玉木雄一郎代表は19日の記者会見で、「103万円の壁」を巡る与党との協議に関して、「ゼロ回答であれば継続しない」と発言。古川氏も17日、フジテレビの番組で経済対策の中に入ってこなければ、補正予算案には「賛成できない」と述べていた。
共同通信によると、与党は19日の政策協議で、経済対策で「103万円の壁」引き上げを明記し、ガソリン減税も検討するとした案を提示。20日の政調会長会談で大筋合意する見通しとも報じた。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Akemi Terukina