Bloomberg

（ブルームバーグ）： 香港のヘッジファンド運営会社オアシス・マネジメントの設立者、セス・フィッシャー最高投資責任者（ＣＩＯ）は12日、セブン＆アイ・ホールディングスがカナダのアリマンタシォン・クシュタールによる買収提案を拒否したことに「失望」していると述べた。

フィッシャー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「クシュタールは７＆ｉに非常に真剣な案を提示した。７＆ｉの反応に私は少々失望している」と語った。

オアシスは「非常に長い間」にわたり７＆ｉ株主となってきたとも説明。フィッシャー氏は、この問題について「考えている」ことはあるが、まずは７＆ｉとプライベートに共有したいと述べた。

クシュタールは今週、当初の提案に賛同しかねると回答した７＆ｉに対し、「友好的な」買収での合意に向け協力したいとの考えを伝えた。フィッシャー氏は、クシュタールも国家安全保障上の懸念や、コンビニエンスストアが日本で果たしている重要な役割を十分理解していると話した。

クシュタール、７&ｉの友好的な買収で合意に意欲と表明－株反発

フィッシャーＣＩＯは「ボールは７＆ｉ側のコートに戻っており、７＆ｉが対応する番だ」との認識を示した。

クシュタールは７＆ｉを約390億ドル（現在のレートで約５兆5600億円）で買収することを提案。実現すれば、海外企業による日本企業の買収としては最大規模となる。７＆ｉは条件が低過ぎるとして拒否し、この取引は規制上のリスクを伴うと述べた。

フィッシャー氏は、クシュタールが７＆ｉと協力して適切な数の店舗を売却する用意があると説明していると指摘。多くの買い手がいるだろうと語った。

「日本のコンビニは緊急時に重要だ」とし、大半のセブン－イレブンは他の店舗から500メートル以内にあるともコメント。合併の場合には、「これらの店舗の一部は国内のオーナーに売却されるべきだということを恐らく意味する」とも述べた。