『君は冥土様。』上田麗奈が感じた“家族と居場所”がもたらす温かい絆
■優しくて温かな後味が残る作品
テレビアニメ『君は冥土様。』が、10月5日よりテレビ朝日系全国24局ネット「NUMAnimation」枠・BS朝日・AT-Xにて放送開始。本作は、ごく普通の高校1年生・横谷人好と、ある日突然人好の家へやってきた元暗殺者のメイドさんを軸にしたアクションラブコメディ。ひとつ屋根の下での共同生活をきっかけに、ひとりぼっちだったメイドさんに“家族”ができるまでの物語が描かれる。クランクイン!では、ヒロインの雪 / シュエ役を演じる上田麗奈にインタビューを実施。本作の魅力とともに、自身の“家族”である愛猫とのエピソードを語ってもらった。 【写真】上田麗奈のインタビュー撮りおろしが満載! ――原作を読まれた際の印象は? 上田:人好くんの常識的なツッコミと、雪さんの素直さが生み出すボケのバランスが絶妙で、コミカルなシーンが多く、全体として温かくほっこりした雰囲気がベースになっている作品だなと感じました。一方で、雪さんの過去や暗殺者としての経験が描かれるシーンでは、シリアスな雰囲気も漂っていて、その切り替えが本当に見事なんです。 さらに、雪さんが人好くんとの出会いをきっかけに少しずつ心を開いていく様子や、家族や自分らしさをテーマにしたストーリー展開も魅力的で、最後には優しくて温かな後味が残る、素敵な作品だと思います。 ――雪を演じるうえで大切にしたことは? 上田:序盤の雪さんは、自分の意志や「こうしたい」という気持ちよりも、定められたことをそのまま素直に言っているだけ、という印象が強いんです。心が伴っていないような感じというか。それは暗殺者として生きてきて、自分の感情を表に出してはいけない、もしくは出すことができないという状況に置かれてきた結果、自然と身についたものだと思うんですけど、そのクールさが彼女の本質ではなく、本当はすごく温かくて優しい子なんです。 内側に秘めた温かさを感じさせつつ、外側ではクールで機械的な部分が表に出る。その繊細なバランスを大切にして演じました。 ――フラットな部分はありつつも、可愛らしさがにじみ出ていますよね。 上田:そうなんです。「人の役に立ちたい」という欲求がベースにある子なので、得意なことを語るときはギアが上がったり、逆に暗殺以外のことがうまくできなくて本気で落ち込んだり。そうした一つ一つの出来事に対して目まぐるしく心を動かしている様子を見ていると、裏表がない素直な子なんだなと感じます。 前の主人であるお館様に言われて人好くんのところにきたのも、彼女の素直さの表れだと思いますし、周りの環境や言葉に影響を受けて自分を変えていけるタイプの子だと思ったので、その変化やギャップも演じるうえで大切にしたポイントですね。