ラリージャパン直前ウェルカムセレモニー開催…勝田貴元、「チーム王座獲得への貢献」を目標に最終戦を戦う
「(今季の)チャンピオンシップに向けての最後の走りだ。やるべきことは明確にわかっている。集中して、いつも通りのことをして、タイトルを獲得したいね」
まともに走り切りさえすれば王座獲得濃厚、というところではあるが、ヌービルは「ラリーというものは最後までどうなるかわからない」とも話しており、WRC初勝利が2014年というベテランは、油断することなく、確実にことを進めて初戴冠を果たす構えだ。リードが大きくても最終戦で初王座がかかる状況はプレッシャーも大きいと思うが、そこを乗り越えて、念願の世界ナンバーワンとなることを目指す(ヌービルは過去にシリーズ2位が5回あり、直近は3年連続で3位)。
◆勝田貴元「プレッシャーは、いいエネルギーにもなっています」
そして現在のWRCトップカテゴリーで唯一の日本人選手、母国戦を迎える#18 勝田貴元にも大きなプレッシャーがかかるだろう。しかし勝田は、世界トップ戦線で戦うアスリートらしい覚悟を語る。
「プレッシャーはもちろんあります。でも、それがモチベーションや、いいエネルギーにもなっています」
重圧を力に変換することができなければ、大舞台で戦い続けることはできない、ということなのだろう。大会開催関係者や関連自治体、協賛社への感謝を最初に語るなど、そうした面でも日本代表としての気構えが整っていることを示した勝田。2022年には3位表彰台にも立っている母国戦で目指すことについては、こう語っている(勝田のWRC最高位は2位)。
「チームにとってタイトルがかかった重要なラリーですし、ベストなパフォーマンスを出し切って戦いたいですね。(個人の)目標としては一昨年の3位以上の結果というところがありますし、ひとりのドライバーとしてチームのタイトル獲得に貢献できるように頑張りたいです」
◆トヨタ、逆転でマニュファクチャラーズタイトルV4なるか?
さて、勝田のコメントにもあるように、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team=TGR-WRT)はこの最終戦にマニュファクチャラーズタイトル獲得の可能性を残しているのだが、今季ここまでの戦況はトヨタにとって望ましいものではない。