あべのハルカスの場所 写真で振り返る10年前の風景
大阪市阿倍野区の「あべのハルカス近鉄本店」付近を歩いていると「おかげさまで近鉄あべの本店は創業80周年」というポスターなどを目にした。 【動画と拡大写真】阪堺あべの筋周辺・消えゆくハルカス近くの旧軌道と駅舎
あべのハルカスといえば「高さ300メートル、日本一の超高層ビル」という今やあって当たり前のイメージが強いが、近鉄の過去の報道資料などによると、オープンしたのは2014年3月7日とまだ歴史は浅い。地元の人にとっては、まだ「近鉄百貨店阿倍野本店」の建物も記憶に残っているのではないだろうか。 筆者は過去に自分で撮った写真ファイルをあさってみると、2009年3月19日の近鉄阿倍野本店旧館(西館)の営業終了直前に撮ったものを見つけた。真っ白な少し曲線の入った7階建ての屋上部分に「近鉄」の文字と独特なシンボルマークが印象的だ。
この建物を目にすると、なにか買い物をしたり、屋上遊園地の遊具を楽しんだりと、様々な思い出がよみがえる人も多いのではないだろうか。 この写真をみた後、改めて同じ場所から撮ってみると、わかっていても、地上300メートルの超高層ビルとのギャップは未だに感じる。そして、歩道橋に屋根がついていないことにも、今となっては違和感を覚えてしまう。 2007年8月に同社が発表した「阿部野橋ターミナルビル整備計画について」という資料をみると「このアベノ地区の更なる発展に寄与し、ひいては当社事業の成長の原動力とするため、地区の都市機能やイメージを飛躍的に向上させるインパクトのあるプロジェクトとして、高さ約300メートル、日本一の超高層複合ビルを建設することとしました」と記されている。 当時この資料を目にした時、想像もつかなかった光景だが、阿倍野はこの10年だけでも、劇的な変化を遂げている。