高石あかり 朝ドラヒロインに抜擢「発表を聞く瞬間は想像以上でした」 2025年は花咲く1年に
「演技とはまた違うんですけど、小さい頃から自分で『泣いてみよう』とか『怒ってみよう』とか、口には出さずに考える癖があったんです。『もしも大事な人がいなくなってしまったら、自分はどういう反応するかな?』みたいなことを考えて『あ、今日は涙が出るんだ』とか、自分の感情がどう動くかを知ろうとする癖みたいなものです。あるとき『こういう癖がもしかして俳優の仕事に向いているのかも』とはっきりと認識した瞬間があった。そこから俳優の道を進むことを決めたと思います。いまでも寝る前などに妄想をするのが好きで、しかもその十八番が『朝ドラヒロインになる発表を聞く瞬間』だったんですけど(笑)。実際に感じた感覚は想像以上でした」 18歳でW主演を務めた「ベビわる」では明るく快活にしてややキレやすい殺し屋・ちさとを演じている。スタントパフォーマーで俳優の伊澤彩織さんが扮(ふん)するコミュ障の殺し屋・まひろとのコンビネーションや呼吸も絶妙だ。 「ベビわるは阪元裕吾監督が私たちに当て書きをしてくださっているので、確かに自分たちの反応に近い部分も多くて、そういった意味ではやりやすさはありました。アクションは難しいですが、アクション監督の園村健介さんが私に合うものを提示してくださっているので助けられています」 手先が器用で、昔から裁縫や編み物が得意。同時にアウトドア派でもある。 「自然はもちろん特に山が好きで、先日は母と秋川渓谷に行ってきました。2024年はプライベートで初めて海外旅行でタイにも行ったんです。このまま住みたいって思っちゃったらどうしよう~というくらい楽しかったんですけど、帰国前日には『早く帰ってお芝居がしたい!』と思っていました」 仕事へのエネルギーチャージは万全のようだ。2025年はどんな年になりそうだろうか? 「2023年は種をまく年だと思っていて、2024年にそれが芽吹くといいなと願っていました。まさにそのとおりになったんじゃないか……!という気がしています。芽吹いたからには、やっぱり花を咲かせたいです」 開きはじめた大輪の花は、さらに大きくばけるに違いない。(フリーランス記者・中村千晶) ※「高」ははしごだかが正式表記 ※AERA 2024年12月30日-2025年1月6日合併号
中村千晶