中国、台湾の離島民2人を「保護」 1人は帰島も残る1人の引き渡し実現せず
(金門中央社)中国福建省に近い離島、金門島の男性2人が17日に船で釣りに出かけた後に連絡を絶ち、その後中国側に保護されていたことが分かった。うち1人は23日に台湾側へ引き渡されて帰島したが、残り1人については引き渡しが実現していない。金門県政府は、引き続き対岸(中国)と意思疎通を図り、残る1人の早期帰還を望むとしている。 中国の対台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は18日、海上で助けを求める2人を救助したと発表。当初は金門に送還する意向を示していたものの、22日になり、うち1人が台湾の現役軍人だったとした他、身分について事実通りの説明をせず、虚偽の職業をでっち上げ、意図的に隠蔽(いんぺい)を図ったとして、関係機関が調査を行っていると明らかにした。 民間人とされた男性1人は23日午後0時10分までに台湾側に引き渡され、その後帰島した。 陸軍金門防衛指揮部は同日、金門守備大隊の隊員が、休暇に船で釣りに出かけた後、濃霧のために遭難し、一時連絡が取れなくなったものの、中国の海警局に保護され無事だと家族や所属部隊などに連絡していたと発表した。 (洪学広/編集:齊藤啓介)