おおさか維新「日本維新の会」に党名変更 臨時党大会で
政党名の新しいロゴマークも発表
おおさか維新「日本維新の会」に党名変更 臨時党大会で
おおさか維新の会が23日、大阪市内で臨時党大会を開き、党名を「日本維新の会」に変更することを決めた。7月の参院選で選挙区の当選者が近畿圏の大阪と兵庫に留まり、党内から「おおさか維新では全国的な党勢拡大がむずかしい」として、党名変更を望む声が高まっていた。党名変更に伴う政党名の新しいロゴマークも発表された。 【動画と拡大写真】日本維新の会の新しいロゴ発表の瞬間、会場からは大きな笑いと拍手、歓声が沸き起こった
維新の原点に立ち戻り全国的党勢拡大狙う
大阪市内のホテルで開かれた臨時党大会には、所属する衆参議員や地方議員などが参加。松井一郎代表(大阪府知事)が、党名をおおさか維新の会から日本維新の会へ変更する議案を提案し、了承された。松井代表は党名変更後の党を率いる代表にも選任された。法律政策顧問を務める橋下徹前代表は不参加だった。 おおさか維新は7月の参院選で、改選2から7へ議席を大幅に伸ばした。選挙区では地元大阪で2議席獲得に成功し、兵庫でも新たに議席を得た。一方で、東京で有力候補が落選するなど、近畿圏の大阪、兵庫以外では議席に手が届かなかった。そのため、党内からは「おおさか維新の会では全国的な党勢拡大はむずかしい」として、党名変更を望む声が高まっていた。 日本維新の会は地方政党だった維新勢力が国政進出を目指した際の党名。次期衆院選などに向け、維新の原点に立ち戻って党勢拡大の加速を狙う半面、有権者にはやや新鮮味に欠ける党名変更になつたのではないか。
松井代表「提出法案100本で改革を目指す」
松井代表は党名変更に関して、「昨年の結党時、大阪で実現している維新の身を切る改革を全国へ広げるため、おおさか維新の会と命名した」と報告。「参院選で一定と成果を挙げた今、これ以上おおさかの名称にこだわると、地域エゴととらわれかねないと判断した」と、党名から地域名を外す理由を説明。「大阪でできる改革は全国でできるはず」との考えから、新たな政党名を、日本維新の会としたという。 さらに松井代表は参院選の成果と党名変更を契機に、次期国会で改革法案を提出して、独自の改革路線を強化する方針を表明。「すでに10本の法案を準備した。すべての改革公約を実現するには、100本の法案が必要となる」と分析。大会終了後の会見で、「与野党の幹事長などにしつこく食らいついて、法案の討議ができる態勢へ持っていきたい」と意気込んだ。 大会で党名変更に伴う新しいロゴマークが発表されたが、あまり変わり映えしないため、場内から笑いがもれる一幕もあった。合併と分裂、党名変更を繰り返してきた維新。松井代表は今後の党名変更の可能性を問われ、「もう変えない」と断言。改革政党としての真価を問われる局面を迎えた。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)