「お受験」をして私学に通うと「幼・小・中・高」で学費はいくら?
「幼稚園から高校まで子どもを私学へ通った場合の学費はどれくらい?」といった疑問をもっている人は多いでしょう。一般的に、私学の場合は国公立の学校より高額な学費がかかるといわれているため、詳細を理解しておきたい人も少なくありません。 本記事では、公的な資料をもとに幼稚園から高校まで私学へ通うとかかる学費の目安について紹介します。
幼稚園から高校まで私立へ通ったときにかかる学費の目安
私学の幼稚園・学校へ通った場合にかかる学費を確かめるため、ここでは文部科学省が発表している「令和4年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果について」を参考にします。同資料によると、令和4年度における初年度生徒等納付金平均額は以下の通りです。 ・幼稚園:43万2508円(入学料6万1312円+授業料37万1196円) ・小学校:87万2025円(入学料18万7773円+授業料68万4252円) ・中学校:81万4559円(入学料18万9959円+授業料62万4600円) ・高校:75万8881円(入学料16万4196円+授業料59万4685円) 以上をもとに、幼稚園から高校卒業までにかかる学費を算出すると次のようになります。 幼稚園:80万3704円{43万2508円+(37万1196円×1年)} 小学校:429万3285円{87万2025円+(68万4252円×5年)} 中学校:206万3759円{81万4559円+(62万4600円×2年)} 高校:194万8251円{75万8881円+(59万4685円×2年)} 2年目以降の学費は、初年度生徒等納付金平均額から入学料を減じています。幼稚園から高校卒業まで子どもを私学へ通わせた場合の学費の合計は910万8999円です。
塾や予備校の費用はどれくらい?
子どもを私学へ通わせる場合、多くのケースで補助学習も必要になります。その場合、塾や予備校の費用はどれくらいかかるのでしょうか。 株式会社KG情報が2023年に、小学生から高校生の子どもをもつ保護者389人を対象に行った調査によると、各段階における塾代・予備校代のボリュームゾーンは次の通りです。 ・小学生がいる家庭:1万円以上2万円未満、2万円以上3万円未満/(ともに26.5%) ・中学生がいる家庭:2万円以上3万円未満(20.2%) ・高校生がいる家庭:2万円以上3万円未満(20.0%) 中学生がいる家庭、高校生がいる家庭では「塾や予備校には通っていない(中学生23.5%、高校生28.6%)」を除いています。塾・予備校代は、子どもの年齢を問わず毎月2万円以上3万円未満かかるケースが多い傾向です。 一方、文部科学省では「令和3年度 子供の学習費調査」で学校教育および学外活動に支出した1年間の経費を調査しています。対象は、幼稚園から高校へ通う子どもがいる保護者5万2903人です。同調査によると補助学習費は、次の通りです。 ・私立幼稚園に通う子ども:年間4万2000円(月約3500円) ・私立小学校に通う子ども:年間37万8000円(月約3万1500円) ・私立中学校に通う子ども:年間26万2000円(月約2万1833円) ・私立高校に通う子ども:年間24万7000円(月約2万583円) 小学校から高校にかけては、毎月2万~3万円程度の塾・予備校代などを支払っていることがわかります。