【インタビュー】“カス野郎”ブラザーヤッシーが24周年記念興行で鈴木みのる&山下りなと対戦!「波打ち際で払い腰されてずぶ濡れにされた」
プロレスジャンキーを自認する“カス野郎”ブラザーヤッシーは、2000年10月20日にメキシコでプロレスラーデビューを果たした。2005年2月にVOODOO-MURDERSに加入後は、全日本プロレスを始めとし国内のプロレス団体のマットを席巻。挑発的なマイクパフォーマンスで観衆のブーイングを煽り、ルール無用のヒールファイトで対戦相手を血祭りにあげてきた。 2017年2月21日に東京・新木場1stRINGで行われたCRYSIS興行の終了後に、突如観客席に現れマイクを手にし、ひな壇よりVOODOO-MURDERSからの離脱とひとり立ちを宣言。TARUも船出を了承し、以後は故郷である京都に戻り地元で音楽とプロレスを融合させたイベントを開催する一方、様々な団体にも積極的に参戦し活躍の幅を拡大していった。 ビッグヘッドにドレッドヘアの特徴的な風貌変わらぬヤッシーだが、今年2024年10月20日を以てプロレスラーデビュー24周年を迎えた。 11月2日(土)神戸KITOホールで開催される『ブラザーヤッシー24周年記念興行』の開催を目前にした某日、兵庫県神戸市・メリケンパークにて現在の心境と興行の見どころを聞いた。
――ベタな質問でまことに恐縮ですが・・・最初に24年間で一番楽しかった思い出を教えてください。 ヤッシー「僕が5年前にウルティモドラゴン師匠の家に遊びに行った話とか、馳浩先生がマッチでタバコを吸った話とかあるんですけど・・・選びきれない中からやっぱり鈴木みのる選手の話ですね。僕が全日本プロレスに出場していたとき、九州の巡業の時に鈴木さんが誘ってくれたんですよ、ブラックバス釣りに。僕もブラックバス釣り大好きなんで。朝いちにタニマチさんに連れて行ってもらうから早く起きとけよって。で、連れて行ってもらって、めちゃくちゃでかい池に・・・フローターっていう釣り方があるんですけど、ウェットスーツを履いてヒレ付けて浮き輪付けて、さあみんなでスタートやって。始まって速攻で一番でかいやつをしょっぱな釣ってもうて、鈴木さんその日釣れへんかったんですよ。その日の大分県でメインの試合がVOODOO-MURDERSvs鈴木軍で、タニマチさんが見ているところで鈴木さんが『お前きょうしょっぱな一番でかいやつ釣りやがって!』っていつも以上にぼっこぼこにされて、タニマチさんそれ見て爆笑してて・・・笑ってもらってるからええかって・・・大人げないなって・・・リング上でぼっこぼこにされたのが良い思い出です(笑)!いつも可愛がってもらってます!」 ――京都がご出身のヤッシー選手は2016年2月にVOODOO-MURDERSからの離脱以降は、京都カス野郎という看板を掲げられ地元京都でプロレス興行を主宰していらした印象が強かったです。かの大女優、中村玉緒さんが卒業された歴史ある小学校(立誠小学校)のグラウンドにリングを作ってはプロレスイベントを開催されておられた。それがいつどのようなきっかけで神戸に移り住んで京都のカス野郎から神戸のカス野郎に転身されたのでしょうか?住み慣れた京の都を離れてまで神戸にほれ込んだ理由(わけ)とは? ヤッシー「立誠小学校はリゾートホテルになりましたが、今でもホテル1階のイベントスペースでプロレス興行など開催されています。CRYSISを辞めてから京都カス野郎プロレスをさせていただきまして、11回京都で興行をさせていただいていたんですが、僕が移り住んで8年になる神戸で集大成を出したかったと思って、繋がりとかいけてる後輩たちをもっとピックアップしていきたいと思ったから、今回は神戸です」 ――闘竜門から始まり全日本、エルドラドと様々な団体を渡り歩いてこられたヤッシー選手ですが、凄まじいまでの紆余曲折を乗り越えての今があると思います。それでもプロレスを辞めずに24年間ずっと続けてこれた原動力はなんだったのでしょう? ヤッシー「負けない気持ちです。ブラザーヤッシーの試合を見たお客さんへ負けない気持ちを伝えたい」 ――ディファ有明や後楽園ホール、神戸ワールド記念ホール、日本武道館、大阪でも大きなキャパの会場でガンガン出ていらっしゃるヤッシー選手です。何千人何万人規模の観客の前で試合をするのと、リングソウルでもの凄く近いところにお客さんのリアクションを感じながら試合をするのとでは感覚に当然違いがあると思うのですが。 ヤッシー「リングソウルはお店もリングもちっさいですし、リングサイドはお客さんの視線が突き刺さる距離なんで・・・リングソウルは、お客さんの視線に殺されるレスラーもいますから」 ――距離が近すぎて危ないっていうのもありますよね・・・全方向に神経を集中しないとっていうのがあると思います。 ヤッシー「リングソウルはセコンドポジションにお客さんがいますからね。ちっさいリングとあの距離感はね・・・選手もお客さんも集中しないと危ないしその分スリルがあります。リングソウルは危ない距離感が魅力のひとつです」 ――若手の選手は鍛えられますね。 ヤッシー「はい。むしろ僕自身、後輩達から学ぶことも多いし鍛えられています。いろんな団体の選手が集まるリングソウルでは歳もキャリアも関係無く切磋琢磨できるのも魅力です。時代は変わっていきますが、常に時代をリードしていきたいです」 ――24周年記念興行では『ブラザーヤッシーの過去と現在と未来を繋げ創造していく』選手たち総勢16人による全5試合が組まれています。それぞれの見どころを語っていただきたいと思いますが、まずはオープニングマッチ『ダブスタイル ラッセ&TiiiDA&ヴァンヴェール・ジャックvs谷嵜なおき&伊東優作&川島真織』の6人タッグマッチから。スピーディーな攻防でしょっぱなから華やかに盛り上げてくれそうなメンバーですね。 ヤッシー「たとえばラッセ・・・みちのくプロレスのねぶた祭のマスクを被ってるんですけど、青森県出身と言っていますが実は南京都高校(ヤッシーの出身校)の出身で、あとを追っかけるように闘龍門はいってメキシコで修業した後輩です。川島真織も、南京都高校出身で彼はラグビー部の体育クラスではいったみたいですが、一週間で退学してしまったカス野郎です(笑)オープニングマッチはプロレス興行の盛り上がりを左右する要なので僕が自信をもって選出したレスラーによるノータッチハイスピードバトルです」 ――第2試合は女子シングルで沙恵vs笹村あやめ ヤッシー「沙恵選手は神戸カス野郎プロレス時代から参戦してくれてます。フラファイ参戦するようになってさらにチカラをつけ性悪女はデカくなりました。対する笹村選手はセミファイナルに出場する火野の繋がりで僕も対戦したことがあり2連敗。柔道がバックボーンで吸い込まれるように投げられる。頭がよくスタミナもある。歳もキャリアも同い年の2人の負けられない一戦です」 ――続いて『ダブスタイル3 DA HARD WAY BADMAX藤永vsグンソvsヴァンヴェールネグロ』という濃いカードです ヤッシー「これは説明いらんと思います。写真見てもらったら絵面でわかると思います。海賊対決です」 ――悪い人対決ですね。 ヤッシー「はい。リングが荒れる見込みです」 ――セミファイナルは肉弾戦ですね。火野裕士vsボディガー ヤッシー「神戸カス野郎でも京都カス野郎でも人気だった火野裕士の怪獣対決シリーズになります。やっぱりプロレスの醍醐味はでかいレスラー同士のぶつかり合いです」 ――そして、鈴木みのる&山下りなvsブラザーヤッシー&拳剛のブラザータッグが迎え討つメインイベント。ヤッシー選手の現在進行形のプロレスラー人生24年とその先の未来を見据えたかのマッチメークに思います。 ヤッシー「僕はタッグ屋なんで拳剛とタッグマッチで闘います。8月に出場したご縁の国しまねツアーのメインイベントの対戦カード、鈴木みのる&山下りなvs日高郁人&青木いつ希だったんです。この時の鈴木山下タッグが最高にイケてるコンビだったので、是非闘ってみたいと思ったんです」 ――山下選手はもはや性別を超越してますね。リングの上では男も女もないを体現しているというか・・・山下選手のどのようなところを評価していますか? ヤッシー「彼女バックボーンが柔道なのであたりが強く丈夫なのでこちらも気兼ね無く攻めれる事ができる。性別を超越した選手だからです。彼女が大阪に住んでいた頃よく神戸に遊びに来てくれて、須磨海岸でビーチレスリングやったりしていまして。僕はドレッドヘアを濡らしたくなかったんですが、波打ち際で払い腰されてずぶ濡れにされ、それを見たお客さんがうおおおって湧いたりなんかして。そういうことがあったので、彼女の強さは知っています」 ――鈴木みのる選手はヤッシー選手の24周年をパイルドライバー24発で祝うというようなヤル気満々のコメントをSNS上でつぶやいておられましたが・・・ ヤッシー「いやいや、喰らったところで絶対に負けない」 ――最後に改めて24年間応援してくれたファンと、神戸KITOホールに観戦に来てくださるお客様に、メッセージをお願いします。 ヤッシー「24年、山あり谷あり紆余曲折いろいろありましたけど、諦めんと続けてきて良かったなって。いまがプロレス人生で一番謳歌させてもらってます。そんな24年を支えてくれた仲間そして集まってくれるお客さんへ感謝の気持ちをバイブス込めて、見に来てよかったと思えるような興行をしようと思います・・・あとはリングで伝えます」 『ブラザーヤッシー24周年記念大会』 日時:2024年11月2日(土) 開始:14:00 会場:兵庫県・神戸KITOホール ▼オープニングマッチ ダブスタイル 6人タッグマッチ30分1本勝負 ラッセ(みちのく)/TiiiDA(フリー)/ヴァンヴェール・ジャック(MYWAY) vs 谷嵜なおき(ダブ)/伊東優作(ダブ)/川島真織(SECRET BASE) ▼第2試合 シングルマッチ 15分1本勝負 沙恵(Ladius) vs 笹村あやめ(2AW) ▼第3試合 ダブスタイル 3 DA HARD WAY 15分1本勝負 BADMAX藤永(KOMEメリケン) vs グンソ(ダブ) vs ヴァンヴェール・ネグロ(MYWAY) ▼セミファイナル シングルマッチ15分1本勝負 火野裕士(ONLY WE) vs ボディガー(フリー) ▼メインイベント タッグマッチ30分1本勝負 鈴木みのる(パンクラスMission)/山下りな(フリー) vs ブラザーヤッシー/拳剛(フリー)