グーグルの新たなAIツール「Learn About」--学習のパートナーになり得るか
筆者が修士号取得を目指して勉強していた時、最も大きな課題の一つは、得意分野以外の複雑なトピックの学習に慣れることだった。現在、テクノロジージャーナリストとして働く筆者にとって、なじみのないトピックの最新情報を素早く把握することは、仕事上不可欠なスキルである。 Googleは最近、「Google Learning」のプラットフォームにおいて、学生や教育者、専門家を対象に、学習と研究のプロセスを変革するAIを搭載したツールを新たに開発している。同サービスの最新機能「Learn About」は、AIチャットボットや検索ツールとよく似ているが、学習能力やニーズによってパーソナライズされる。 GoogleのLearn Aboutは、「今日は何を学びたいですか?」というフレーズで始まる。ユーザーは、ページ中央の検索ボックスにトピック、テーマ、ファイル、画像などを挿入し、より深く掘り下げられる。ここでは、Googleが実験的なAI技術を活用し、あらゆるトピックやテーマについて、より詳しく情報を得られるよう支援する。 このインタラクティブなAIモデルは、質問に答え、一つの用語に対しても詳細な回答を提供する会話型の学習パートナーとして設計されている。各回答は特定のユーザーの知識レベルに合わせて調整され、高度にパーソナライズされた会話を試みるため、非常にユーザーフレンドリーな設計となっている。ユーザーは、インタラクティブなガイド、画像、動画、記事を通して、難しい概念やテーマについて導かれ、各ユーザーにとって魅力的で柔軟な学習環境が生まれる。 Learn Aboutを利用するには、Googleアカウントでサインイン後、検索ボックスに質問を入力したり、画像や文書をアップロードしたり、下部に表示されている厳選されたトピックを閲覧したりするところから始まる。 筆者は、検索ボックスに「Silvia Federiciの著書『Caliban and the Witch』では、『貧困の女性化』について何を意味しているのか」と入力した。 Learn Aboutによると「Caliban and the Witchにおいて、Silvia Federiciは資本主義への移行が貧困の女性化につながったと論じている。彼女がここで意味するのは、資本主義の台頭期に女性が不均衡に貧困化したということである。これは偶然ではない。Federiciは、これは資本主義の発展につながる意図的なプロセスだったと論じている」という。 このAI学習パートナーは「貧困の女性化」をさらに定義し、インタラクティブなリストでこの現象をもたらした要因を詳しく説明した。 Learn Aboutは、学生時代にあったらよかったと思うAIツールである。試験勉強や読書/学習ガイドの作成を手助けしただろう。さらに、学問の世界を越えて頭脳明晰であろうとする学生や生涯学習者にとって、素晴らしい補助になるはずだ。 Learn Aboutには、こちらからアクセスできる。ログインするには、Googleアカウントが必要となる。 この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。