河津川でズガニ漁が本格化 旅館・民宿では鍋など料理提供
河津町の河津川で秋冬の味覚「モクズガニ」の漁が本格化している。河津川非出資漁協(吉田重好組合長)によると、上流域、中流域ともに型にばらつきがあるが、数量は平年並み。「上流部では大きいカニが捕れていて、今後水位が安定すれば漁も期待できる」とアピールする。漁期は来年2月末まで。 地元で「ズガニ」と呼ぶモクズガニは、はさみ脚に生えた黒褐色の毛が特徴。産卵のために川を下るこの時期が最も美味とされる。今年も10月1日に漁が解禁された。 10日午前、川津筏場で旅館「ファミリー&リゾート川ばた」を営む堤国仁さん(69)が前日夕に川底に仕掛けた漁具「もじり」を引き上げると、20匹近くが掛かっていた。甲羅が15センチ、脚を広げると30センチほどの“大物”もいて、堤さんは「例年並みに数が入り安心している。これから身が締まって脂が乗り、おいしくなる。すりつぶしてズガニ汁にしたら最高」と話した。 ズガニは塩ゆで、汁、鍋、釜飯などにして「川ばた」と、民宿「かごや」の2軒で提供している。昼食コース(予約制)もある。 問い合わせは町観光協会〈電0558(32)0290〉へ。
伊豆新聞デジタル