阪神・大山 2戦連発13号ソロも空砲 八回一時同点の一発も「これからは勝ちにつなげられるように」
「阪神2-5ヤクルト」(22日、京セラドーム大阪) 勝てなければ、活躍も意味がない。嫌な展開を振り払うフルスイングも流れを呼び込めなかった。空砲に終わった同点13号ソロ。それでも阪神・大山は、自らを奮い立たせるように前を向いた。 【写真】アカンやられた~!山田の打球を追う桐敷の表情が切なすぎる 「もう追いつくだけでしたし。そういう意味ではよかったと思いますけど。これからは勝ちにつなげられるように頑張ります」 勝利には結びつかなかったが、雰囲気を変える一発だった。1点を追う八回。2死走者なしで打席を迎えた。3番手・大西の初球。甘い球を逃さなかった。高めに浮いた136キロスライダーを強振。完璧に捉えた打球は高々と舞い上がった。 大歓声に包まれた白球は左翼席へ一直線。最前列に突き刺さると、再び歓声がドームに響いた。21日の同戦に続く2試合連続となるアーチ。試合を振り出しに戻し、仲間の反撃を願いながらダイヤモンドを一周した。 球団史上初の連覇を目指すチームとして踏ん張りどころとなっている終盤戦。主砲は何とか勢いに乗せ、流れを呼び込もうとバットで奮闘中だ。17日の中日戦からここ5試合で23打数11安打、打率・478、3本塁打、6打点。少しでも勝機を高めようと、懸命に打線をけん引している。 好調の打撃は先制点の起点となった。先頭の二回には、相手先発のヤフーレがカウント2-2から投じた5球目、高め150キロのツーシームに反応。鋭い打球を右前へはじき返して出塁した。続く島田が放った右翼線の打球に一塁から一気に先制の本塁に生還。この試合で自己最長タイとなる5戦連続マルチ安打を記録したが、チームが勝てなければ喜べない。 23日からは敵地・マツダスタジアムで首位の広島と3連戦を迎える。連勝は止まったが、自身の勢いは止めない。上位に食らいつくには勝利のみだ。主砲がバットで仲間を鼓舞し、連勝への道を切り開く。