日本豆乳協会 10月の反転攻勢で需要喚起 観光地、飲食店と連動した販促も
日本豆乳協会は、業界が決めた10月12日の「豆乳の日」を中心に、10月を「豆乳月間」に位置づけ、反転攻勢をかける。新たな取り組みとして観光地や飲食店とのコラボレーションのほか、豆乳メーカーによる新製品投入やプロモーションキャンペーンなどで需要を盛り上げる。 「今まで順風満帆に成長してきた豆乳だが、厳しい環境の中、この3年間は売上を落とした」(山﨑孝一日本豆乳協会会長・キッコーマンソイフーズ社長)。価格改定や消費者による他の植物性飲料への離反などが影響した。だが、「以前の出荷量と比べて、ピークには43万㎘まで達しており、ポテンシャルは十分ある」と認識。そこで「改めて『豆乳の日』『豆乳月間』を目標に大きなヤマ場を作る」考えだ。 今年4~6月の「豆乳(無調整)」の生産量は、前年同期比107.5%の3万3929㎘と引き続き増加。最大規模の「調製豆乳」も102.2%の4万8353㎘と微増を示し、「果汁入り豆乳飲料」やコーヒーや紅茶など「フレーバー系の豆乳飲料(その他)」もプラスとなり、全体的に増加傾向となった。また、主に業務用の「その他」カテゴリーも97.4%の3363㎘と回復基調で推移している。全体的には7~9月もこの傾向を続けている。
そこで新たな取り組みとして「豆乳×観光地パッケージキャンペーン」を実施。神奈川県の箱根町にある温浴施設、宿泊施設で10月12日から1か月、豆乳風呂や豆乳魅力発見コーナーを開設。豆乳ドリンクや豆乳料理の提供、サンプリングなども実施する。「豆乳×飲食店キャンペーン」では、和パスタの店「こなな」の全国18店舗で豆乳の魅力を訴求。また、消費者意識調査や食育活動も実施。幼い頃から豆乳に慣れ親しみ日常的な飲料にしてほしいと、園児や母親、保育園の先生、栄養士などを対象に啓発活動も行う。 各社が秋冬需要に向けて様々な新製品を投入する一方、プロモーションも展開。キッコーマンソイフーズは「豆乳の日」に向けて「選ぶ楽しさ」で需要を盛り上げる。豆乳飲料200㎖のラインアップを生かし、一人ひとりに合った「推し」の商品を見つけてもらい、幅広い年齢層に人気の「シナモロール」をフックに豆乳の日を盛り上げる。また、豆乳(T)を投入(T)する鍋「TT鍋」でも鍋シーズンを盛り上げる。ここでは鍋の仕上げに豆乳を入れる企画と、市販の鍋つゆに追い豆乳で味変を狙った2つの企画を用意している。
マルサンアイは、飲んだらあなたもマルサンファンと銘打ち、10月14日から「マルサン豆乳をとうにゅう!キャンペーン」を行う。ホームページでは「いつでも、どこでも豆乳生活」をテーマに、主食・副菜・デザート・ドリンクの豆乳レシピや、何でも使える豆乳マヨネーズ、豆乳離乳食のレシピも紹介。 また、大豆の素晴らしさを伝えるオウンドメディア「マルサンジャーナル」もオープンする。 ふくれんは、はがき応募形式のプレゼントキャンペーンや、インスタグラムによる用途提案、福岡の人気カフェ5店舗とコラボしたプロモーションや食とSDGsレシピコンテストも実施する。