文化遺産保護に関わる国際的NGO「イコモス」の関係者が21日、「旧門司駅（福岡県北九州市門司区）」の遺構を視察しました。市に、遺構の移築の先送りなどを要望する予定です。 【写真で見る】文化遺産保護に関わる国際的NGO「イコモス」の関係者が旧門司駅の遺構を視察

明治時代の“機関車庫の跡”か

「旧門司駅」の機関車庫の跡とみられる

遺構を訪れたのは、日本イコモス国内委員会の岡田保良委員長ら5人です。JR門司港駅近くの公共施設の建設予定地で見つかった遺構は、明治時代の1891年に開業した「旧門司駅」の機関車庫の跡とみられています。遺構をめぐっては北九州市が一部を切り出して移築・保存する方針を示しているのに対し、建築の専門家などは「価値が損なわれる」として、現地保存を検討するよう求めています。

「結論が早すぎる」市に調査要望

岡田委員長らは21日、市の職員の説明を聞きながら、現地を視察しました。日本イコモスは移築について結論を出すのが早すぎるとして、市に詳しい調査などを求める要望書を22日に提出する予定です。