橋本環奈が杉咲花、広瀬すず、仲里依紗と生んだ“化学反応”

　また『十二人の死にたい子どもたち』では杉咲花、『ネメシス』（日本テレビ系）では広瀬すずと作中で対峙してきた橋本だが、彼女の演技は他の実力ある役者の演技と合わさった時に驚くべき化学反応を見せる。特に対立する役柄と相対する場面ではそれが顕著で、本作においてその相手は歩を演じる仲里依紗。 　第16話で結は、自分に憧れるギャルたちの思いを踏みにじった歩の前に立ちはだかる。最初は必死で感情を抑えていた結だが、「あんたさ、変わんないね。できもしないのに引き受けて、苦しくなって、お人好しなお父さんと一緒じゃん。いい加減さ、いい子のフリすんのやめなよ！」と歩に自分を否定されて爆発。皮肉のこもった仲の演技に引っ張られる形で、橋本は怒りや哀しみ、悔しさなど様々な感情が入り混じった迫真の演技を見せた。その後、ダムが決壊したように一人海で声を上げて泣く結の姿にも心を揺さぶられる。 　そこから結はハギャレンのメンバーを説得し、今度こそ自分の意志で糸島フェスに参加することを決意。第19話では、マンバギャルメイクで大変身を遂げた結だが、意外に似合っているもののまだコスプレ感は強い。ここからオープニングで見せている、より馴染んだギャル姿に至るまでどのような変容を辿るのか。俳優デビュー13年目にして朝ドラヒロインに抜擢された橋本が見せる、これまでのキャリアの総決算とも言える演技に引き続き注目していきたい。