JBA渡邊事務総長「彼に負担をかけてしまった」“八村発言”受け説明…日本代表ホーバスHCへの信頼強調
11月20日、日本バスケットボール協会(JBA)の渡邊信治事務総長が日環アリーナ栃木でメディアの囲み取材に応じ、八村塁(NBAロサンゼルス・レイカーズ)によるJBAの姿勢と日本代表のコーチ人事に関する発言について、説明した。 八村は14日(現地時間13日)に行われたメンフィス・グリズリーズ戦後に「日本代表のやり方が、僕としてはうれしくないところがあって」と切り出し、「お金の目的があるような気がする」と協会の姿勢を指摘。代表のコーチ人事についても「日本代表にふさわしいコーチ、僕らは日本男子のトッププレーヤーなので、男子のことを分かっている、プロとしてやっていた、プロとしてもコーチをやったことがある人にコーチになってほしかった」と意見を述べていた。 この発言を受け、JBAの渡邊事務総長は「我々としては、とにかく選手、それからヘッドコーチ、チームが、この先の試合も含めて試合に集中してしっかりと活動ができるように」と、日本代表前の前日に取材対応。「八村選手は日本のバスケットボール界にとっては、本当に重要で、本当に大切な選手。そういった選手のこういった発言ですので、我々も非常に重く受け止めております」と話した。 これまでも八村とは日本バスケ界の未来などについてコミュニケーションをとっていたことを明かしつつ、パリ2024オリンピック前の強化試合を欠場した経緯や、ファンへ向けて欠場の発表が遅れたことなど一連の騒動について、「はっきり言うと我々の中でのミスコミュニケーションがあったり、そういったところで彼に負担をかけてしまったというところがある」と、JBAの内部で改善の余地があったと説明した。 一方で、トム・ホーバスHCの契約継続については、五輪出場権を獲得した実績や、河村勇輝をはじめとした若手を育成した手腕を高く評価し、「彼がヘッドコーチに最適だと判断したというところ」と説明。今後、アジアカップやワールドカップ予選など、ロサンゼルス2028オリンピックへ向けて国内組での活動を強いられることもあり、「ハードワークとか組織的な強化、そういったものが重要であるというところで、彼が今まで蓄積してきた強化の実績を積み上げるというところで、その道を開いていくというところを考えています」と話した。 また、日本代表のヘッドコーチ人事については、「代表強化のセクションの中で様々な議論を尽くした中で、2028年に向かってトム・ホーバスHCの体制でやりたいということで一本化したものを理事会で承認しておりますので、この決定は変わることがない」ともコメント。「トム・ホーバスHCは、多くの選手たち、バスケット関係者もリスペクトする世界的なレベルのコーチであるというのは間違いないと思っています」と、JBAがホーバスHCを信頼している総意も強調した。 なお、「FIBAアジアカップ2025予選Window2」に臨む男子日本代表(FIBAランキング21位)は、21日に日環アリーナ栃木にてモンゴル代表(同108位)と対戦。24日にはアウェーでグアム代表(同80位)と対戦する。
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