ゼンハイザー最新ワイヤレスマイク、ジェネレック「UNIO PRM」体験。「OPSODIS 1」展示も
メディア総合イベント「Inter BEE 2023」が千葉・幕張メッセにて11月15日まで開催中。入場料は無料だが、登録入場制となっている。ここでは、最新ワイヤレスマイクを展示しているゼンハイザーや、リファレンスモニタリング「UNIO PRM(Personal Reference Monitoring)」を体験できるジェネレック、オーディオ関連のブースを紹介する。 【画像】Profile Wireless ■ ゼンハイザー ゼンハイザーのブースでは、12月に発売するワイヤレスマイクシステム「Profile Wireless」を展示。2チャンネル、2.4GHzのワイヤレスマイクで、送信機×2基、受信機、各アダプタなどを収納できる充電バーで構成。スマホ/PC/カメラなどに受信機を接続して収録できるほか、送信機と充電バーを組み合わせて、ハンドマイク、卓上マイクとしても使えるのが特徴。 他社と比較して後発となったが、その分クリエイターの意見を多く取り入れ、とっさのタイミングですぐに取り出して使えることにこだわったという。送信機はクリップ部分にマグネットを備えており、充電バーに収納されているマグネットを使用して、服に挟み込む形で固定することもできるほか、三脚穴も装備。収録環境に応じて柔軟に設置できる。 スペックなどの詳細は別記事を参照のこと。 ブースの注目の展示は、ハーフラックサイズの筐体で最大64チャンネル(32入力/32出力)を備えたワイドバンド双方向デジタルワイヤレスエコシステム「SPECTERA」。規格の整備などの影響もあり、日本での販売は2、3年後になる見込みとのこと。 そのほか、プロ向けワイヤレスマイクシステム「EW-DP ENG Set」「EW-DP 835 Set」とデジタルワイヤレスシステム「EW-D EM」「EW-D SKM-S」「MMD 935」に免許や許可が不要のB帯モデルが登場したこともアピールしている。 Neumannブランドのスピーカー「KH150」「KH80 DSP」や、今後展開を強化していくというMERGINGブランドの展示も行なわれており、担当者より詳細や解説を聞くことができる。 ■ ジェネレック ジェネレックブースでは、リファレンスヘッドフォン「A8550」とSAMリファレンス・コントローラー「9320A」、スピーカー・マネージメント・ソフトウェア「GLM(Genelec Loudspeaker Manager)ソフトウェア」を組み合わせることで、スタジオのリファレンス環境をヘッドフォンで実現する「UNIO PRM(Personal Reference Monitoring)」の体験展示を行なっている。 本来は自身の上半身や耳の形をスマホアプリでスキャンして、個人最適化を行なうが、Inter BEEでの展示では、事前にダミーヘッドでスキャンして調整された環境で体験できる。 体験では、まずスピーカーから再生される音を聴きつつ、スイッチャーを使ってヘッドフォンで同じ音を聴くことができる。 実際に体験してみると、スピーカーで聴こえた音の特徴やボーカルの声色はそのまま、ヘッドフォンでは空間のみが少し狭まった印象がある。音が聞こえる空間をドーム状に例えると、そのドーム全体が2回りくらい小型化している感覚だった。スピーカーの距離を変えてもこうはならないような、広さだけが変わるので不思議な感覚だ。 サラウンドのテスト音源なども試聴できるので、音の方向性のリアル感などの把握がしやすいのだが、方向も全く同じように聴こえる。ただ、距離だけがヘッドフォンの方が近かった。この距離感は個人最適化をしっかりすることで、さらにスピーカーでの再生時に近づくとのことだ。 ■ ヘッドフォン試聴エリアにアユートやSTAXなど ホール2のプロオーディオエリアの一角にある「X-Headphone」エリアにアユートのブースが出展しており、ULTRASONEのヘッドフォン「Signature FUSION」やqdcのイヤフォン「SUPERIOR EX」、Maestraudio「MAPro 1000」などを試聴展示している。 STAXもブース展開しており、5月に発売された丸形のイヤースピーカー「SR-X1」とドライバーユニット「SRM-270S」のセット「SRS-X1000」が注目されているとのこと。XやInstagramなど各SNSにて、STAXブースのイヤースピーカーの写真をハッシュタグ「#STAX」を付けて投稿して、それを担当者に見せるとエナジードリンクをプレゼントするキャンペーンも行なっている。 ホール8の一角に展開しているInter BEE CREATIVEエリアのクープブースでは、鹿島建設の立体音響スピーカー「OPSODIS 1」を用いたDolby Atmos音源の試聴も行なっている。
AV Watch,野澤佳悟