《紀州のドンファン・13億円の遺産》「私に渡したいって…」元妻・須藤早貴被告が無罪判決で勝ち取る「13億円遺産相続」のゆくえ 野崎さんきょうだいら・田辺市との“3すくみバトル”
今後の裁判で遺言書が「無効」とされる場合はどうだろうか。 「須藤さんが殺人罪の犯人でないという判決通りなら、須藤さんときょうだいらで、法定相続割合に沿った3:1の割合で相続されることになる。このケースでは須藤さんに13億円の4分の3にあたる10億円弱が入る計算になりますね。 須藤さんが殺人罪で有罪とされた場合は、きょうだいが遺産の全てを相続することになる」(伊藤弁護士) 野崎さんの遺産を巡って、須藤被告、田辺市、野崎さんのきょうだいらが「三すくみ」になっているのだ。
野崎さんがこだわった「苗字」
そもそも野崎さんは、遺産についてどのように考えていたのか。前出のライターが語る。 「野崎さんは生まれ故郷の田辺市を愛していました。若い頃から市に寄付をしていたし、田辺市のイベントに顔を出して、『いま態度悪かったから、遺産渡すのやめにするよ』と冗談を言っていたこともあったそうです。 一方、野崎さんときょうだいの仲は、あまりよくなかったという報道もある。そもそも野崎さんの『野崎』という苗字は2人目の妻の苗字で、離婚したのちにも苗字を変えなかった。これらのことから、野崎さんが当時『田辺市に全額寄付する』としたのは不自然ではない気がします」 公判で「(野崎さんから)『あなたに遺産を渡したい』って言われた」などと主張していた須藤被告。今後の展開次第で、莫大な遺産が手に入る可能性があるのだが――。
「須藤被告は、野崎さんと出会う前に別の男性から現金約2980万円を騙し取ったとする詐欺罪で、今年9月に懲役3年6か月の有罪判決を受けており、拘留されている。すぐに釈放、というわけにはいきません」(同前) 娘の無罪判決に、須藤被告の両親はどう思うのか。NEWSポストセブン取材班は母親のもとを訪ねたが、終始無言。「お話しできないということでしょうか」と聞くと、首を縦に振って、去っていった。 遺産の行方は。今後の展開に注目が集まる。