大阪モノレール17年ぶり新型車両が基地へ 秋から運転予定
17年ぶりとなる新型式車両「3000系」
大阪モノレール17年ぶり新型車両が基地へ 秋から運転予定 撮影:伊原薫 編集:柳曽文隆 THE PAGE大阪
大阪府北部を走る大阪モノレールが、17年ぶりとなる新型式車両「3000系」を製造。その第1編成が完成し、13~14日にかけ輸送作業の様子を追ってみた。この車両は、今秋からの営業運転が予定されている。 大阪モノレールが全線で運行を再開 復旧に時間を要した理由とは
山口県下松市で製造、大阪港まで船で
今回完成したのは4両1編成で、山口県下松市にある日立製作所の工場で製造。大阪港まで船で運ばれた後、2日間に分けて2両ずつがトレーラーで吹田市にある車両基地へと運ばれた。
輸送の見物人「短いが高さがあって迫力がある」
初日の13日夜は、日付が変わった午前0時半ごろにトレーラーが出発。通過する各所では、噂を聞きつけた鉄道ファンや偶然通りがかった近隣住民がその姿を見守った。 コンビニエンスストアまで買い物に向かう途中だという男性は「深夜なのにカメラを持っている人がいてびっくりした。阪急電車が運ばれているのを見たことはあるけど、それより短いが高さがあって迫力がある」と話していた。 トレーラーは中央環状線から万博外周道路を通り、午前3時過ぎには2両とも車両基地に到着した。
線路上に載せる作業は3時間ほどで
また、13日の午前中には2両を線路上に載せる作業が報道陣に公開された。あらかじめ台車部分をモノレールの線路(コンクリート製の軌道桁)に載せたあと、車体を大型クレーン2台で持ち上げて台車の上に下ろすというもので、作業は3時間ほどで終了した。
既存車両とはがらりと異なるイメージ
この作業も沿道から見える位置で行われたため、多くの人が見学していた。シルバーの車体に巻かれた帯は、既存車両と同じウルトラマリンブルーとアザレアパープルだが、虹をイメージさせる大きなアーチを描き、またグラデーションも採り入れられて、既存車両とはがらりと異なるイメージに。 運転席後ろに設けられた「キッズスペース」部分の窓は縦長となり、また乗降ドアの横には冷暖房の効率を上げるための「半自動ボタン」が設置されていた。
新型車両、ワーキングチームが様々な意見を出し合う
この3000系は、大阪モノレールでは17年ぶりとなる新形式車両、既存の2000系をベースに、社内で結成した7人のワーキングチームが様々な意見を出し合った。