アウディ製5気筒エンジン搭載、最後のドンカーブート『F22ファイナルファイブ』発表
オランダのスポーツカーメーカーのドンカーブートは、アウディ製5気筒エンジンを搭載する最後のモデルとなる『F22 ファイナルファイブ』を発表した。この特別モデルは、同社のフラッグシップモデル『F22』をベースに、さらなる軽量化と高性能化を図った5台限定の特別仕様車だ。 アウディ製5気筒エンジン搭載する最後のドンカーブート
ドンカーブートは2011年、アウディの2.5リットル5気筒ターボエンジンを搭載したモデルを発表。これにより、同社はオランダの小規模ブランドから国際的なスーパーカーメーカーへと飛躍を遂げた。当初280kWだった出力は、2022年末に登場したF22では367kWにまで向上している。
F22ファイナルファイブは、通常のF22からさらに進化を遂げている。カーボンセラミックブレーキディスクの採用により1コーナーあたり2.5kgの軽量化を実現。さらに、チタン製マフラーで4kg、超軽量カーボンホイールの採用でも重量を削減した。
最大の特徴は、通常数億円クラスのハイパーカーでしか見られないカーボンファイバーむき出しボディの採用だ。これらの軽量化により、通常のF22の車重750kgから34kgの削減に成功し、716kgという驚異的な軽さを実現している。
0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は270km/hに達する。エンジン音も特徴的で、アイドリング時の独特の5気筒サウンドから、高回転時の激しい咆哮まで、ドライバーを魅了するという。
ドンカーブートは「『D8 GTO』がスーパーカーの領域に我々を引き上げたのに対し、F22ファイナルファイブはハイパーカーの威信への移行を示す疑いのない証となる」とコメントしている。
5台限定生産のF22ファイナルファイブは、アウディ製5気筒エンジンを搭載するドンカーブート車の集大成となる。パワー、希少性、精密さ、そして自動車史に刻まれる歴史的な1台となる。
レスポンス 森脇稔